猫のアピールを無視するのはNG?
猫は仕草や鳴き声によって「構ってほしい」「一緒に遊びたい」など、飼い主さんに対して様々なアピールをします。そのアピールに飼い主さんが気づけなかった場合や気づいていてもそっけない態度をとってしまったときには、「無視された」と感じて愛猫がショックを受けてしまうこともあります。
しつけの一環としてイタズラをしてもあえて無視をしたり、甘えん坊すぎる愛猫に我慢を覚えてもらうために心を鬼にして無視したりする対応が効果的なケースもあります。しかし猫の性格によっては無視されたことに傷つき、ストレスから体調を崩してしまう可能性も…。
いつでもどこでも猫の要求に応えることは不可能ですが、愛猫を悲しませて大きなストレスになるほど無視をするのはNGだと思ってください。
猫が飼い主さんに「無視された」と感じたときにどのような行動をとるかを解説するので、愛猫の気持ちを読み取るために参考にしていただけると幸いです。無視されたときの愛猫のリアクション次第では、飼い主さんがしっかりフォローしてあげてくださいね。
猫が無視されたときにとる行動
1.構ってもらえるまでしつこくアピールする
甘えたいことをアピールしたのに無視されたときなどに、飼い主さんに構ってもらえるまで諦めずにアピールを続ける猫もいます。パソコン作業中にパソコンの上に乗って邪魔をしたり、飼い主さんが移動するとずっと後をついて回ったりする愛猫のしつこさに根負けして、忙しいのについ相手をしてしまった経験がある飼い主さんも多いのでは?
猫がしつこいくらい熱心にアピールする場合は、10~15分程度スキンシップをとることで満足してもらうとよいでしょう。我慢を覚えてもらうことも大切ですが、無視し続けると猫のストレスになり、しつこいアピールよりももっと困った行動に繋がる恐れがあります。
2.噛みつく、引っかくなどの攻撃をする
飼い主さんに「無視された」と感じたときに、怒って攻撃的になる猫もいます。噛みつかれたり引っかかれたりして飼い主さんが怪我をする危険性もあるので、攻撃される前に愛猫の怒りに気づいてフォローしたいところです。
猫は機嫌が悪くなるとイカ耳になったり、しっぽを床に叩きつけるように激しく動かしたりしてイラ立ちを表します。愛猫がイライラしている様子を見せた段階で無視したことを謝り、攻撃されるのを回避しましょう。
3.イタズラをして気を引こうとする
愛猫を無視してしまったときに、部屋に置いてあるものをわざと壊すなどのイタズラをされたことはありませんか?猫は飼い主さんの気を引こうとして、あえて怒られるようなイタズラをすることもあるのです。
「イタズラをする=構ってもらえる」と学習してしまっては困るので、愛猫のイタズラに対して過剰にリアクションをするのはやめましょう。壊されたものを淡々と片付けるというような冷静な対応をしたほうが、愛猫がイタズラをしても構ってもらえないことを理解してくれます。
4.ストレスにより食事を残したり、過剰なグルーミングをしたりする
一度くらい無視されても猫がそれほど深く傷つくことはないかと思いますが、日常的に飼い主さんに無視されていると猫にとってストレスになります。ストレスが原因で食欲が低下し食事を残しがちになったり、気持ちを落ち着けるために過剰なグルーミングをして皮膚炎や脱毛を引き起こしたりするケースもあるため注意が必要です。
まとめ
飼い主さんにも、愛猫の要求に気づかないときや応えられないときはあるので、我慢を覚えてもらうことも大切です。「今はダメだよ」「あとで遊ぼうね」などと声をかけたり、時間があるときにスキンシップをとったりしてフォローしてくださいね。
しかし飼い主さんに無視されることが多い生活が続き、愛猫が大きなストレスを抱えてしまうのは問題です。飼い主さんの愛情が感じられない寂しさから体調を崩してしまうケースもあるので、愛猫とのコミュニケーションを疎かにするのはNGです。愛猫の要求にはできるだけ応じてあげたいという気持ちでいましょう。
また猫のアピールが単なる甘えやわがままではなく、「トイレが汚いから掃除をして」といった正当な訴えの場合は、無視することで要求を諦めさせるという対応は不適切です。お世話が行き届いていなかったことへの不満には、すぐに対応してあげてください。