猫の『ヒゲ』を絶対切ってはいけない3つのワケ!切ってしまった時はどうしたらいいの?

猫の『ヒゲ』を絶対切ってはいけない3つのワケ!切ってしまった時はどうしたらいいの?

猫にとってヒゲは、生きていく上で欠かせない大切な部分のひとつといえます。人間のヒゲとは違い、猫のヒゲは切ってしまうとかなり大きなダメージになってしまうのです。そこで今回は、猫のヒゲを切ってはいけない理由や誤って切ってしまった時の対処方法について紹介してまいります。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫のヒゲを切ってはいけない理由とは?

猫のヒゲ

人間は視力に頼りながら行動する傾向にありますが、猫の視力は人間に比べると鮮明に見えているわけではありません。しかし、猫には視力の代わりにヒゲがセンサーの役割をしているため、多少周りが見えていなくてもヒゲの感覚を頼りに素早く行動することができるのです。

このように、生きていく上でとても重要な役割を担っている猫のヒゲですが、そのように猫にとって大切なヒゲを切ってはいけない理由を知らない人は意外にたくさんいます。

ということで、まずは猫のヒゲを切ってはいけない理由について紹介してまいります。

1.平衡感覚が鈍くなってしまうから

棚の上の猫

猫のヒゲは、平衡感覚を保つのに役立っていると考えられています。本来、内耳に平衡感覚をつかさどる器官が存在しますが、猫が足元が不安定な場所でもスイスイと進めるのは、ヒゲで周りの空気の流れを察知し、平衡感覚を保つことができているからと考えられているのです。

そのため、もしヒゲを切ってしまうと平衡感覚を保つのが難しくなり、行動できる範囲が狭まってしまうため注意しなくてはなりません。

2.狭い場所で動きづらくなるから

狭いドアの隙間を移動しようとする猫

猫は狭い場所を好む生き物です。狭いところでも器用に入り込んでいけるのは、やはりヒゲがセンサーの代わりをしてくれているからといえるでしょう。

しかしヒゲを切ってしまうと、このような狭い場所での行動もかなり制限されてしまいます。

3.暗闇の中で動きづらくなるから

猫と鳥居

猫といえば、「真っ暗な中でも素早く行動ができる」というようなイメージを持っている方もたくさんいると思います。この暗闇の中での行動も、ヒゲの機能があるからこそできる動きといえるでしょう。

ヒゲを切ってしまうと暗闇の中での行動もかなり制限されるため、夜間自由に動き回ることが困難になってしまいます。

もし誤って猫のヒゲを切ってしまった場合は?

何かを見上げる猫

「猫のヒゲを切ってはいけない!」ということは常識として言われていますが、猫の飼い主さんであってもそれを知らない人も実はけっこう存在するようです。切ってはいけないことを知らずにうっかり切ってしまい、猫も飼い主さんも大パニックに…というトラブルは、比較的よく起こりやすい事故なのです。

たまに1〜2本のヒゲが抜けるのは正常なので心配はありませんが、もし万が一愛猫のヒゲを切ってしまった場合、しばらくの間猫は行動に制限がかかってしまうかもしれません。そのため、できるだけ猫が安全に過ごせるように最大限の配慮をしましょう。

暗い場所はライトなどで明るくしてあげる、狭い場所に置いてある余計な物は片付けておく…というような対処をして、猫が物にぶつかるリスクを下げてあげてください。

まとめ

ひげが立派な猫

猫のヒゲは人間の目と同じような役割を担っているため、「猫のヒゲを切る=視界を狭めてしまう」のと同じと言っても過言ではありません。

そのため、人間のヒゲのような軽い気持ちで猫のヒゲを切ってしまわないようにくれぐれも注意しましょう。

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