猫が人の手を攻撃する理由5つ!
愛猫が手に狙いを定めて攻撃を仕掛けてくることはありませんか?いくら猫好きでも、怖いと感じる飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
実は、この行動自体は珍しいことではありません。さらに猫の方には悪意もありません。ここでは5つの理由を紹介いたします。
1.獲物に見えるから
猫には狩猟本能があります。動くおもちゃを獲物に見立てるように、人の手も狩りの対象として飛びついてしまうことがあります。
2.ただ遊んでいるだけ
大抵の猫は幼い頃、母猫やきょうだい猫とじゃれ合って遊んだ経験を持っています。そこで力加減や狩りの基礎を学ぶのです。
猫は人を猫として認識しているので、遊びのつもりでじゃれることがあります。純粋に「ただ遊びたいだけ」なのです。
3欲求があるから
子猫は母猫に対して、甘えたい等の欲求があると甘噛みをします。家猫は成猫になっても子猫らしさが残るので、甘えているつもりで噛んでしまうこともあるのです。
「お腹すいた」「眠い」「遊んで」など、様々な欲求が隠れています。
4.歯茎が痒い
これは子猫限定の理由です。生後3ヶ月〜7ヶ月頃の子猫には歯の生え変わりがあります。その過程で歯茎がむず痒くなり、手当り次第噛みつきたくなってしまうのです。
これ自体は、永久歯が揃うことで解消されます。ただし、ここで噛みグセがついてしまうと厄介です。
5.愛撫誘発性行動
撫でているタイミングに限って攻撃を食らう場合は、愛撫誘発性行動の可能性が高いでしょう。これは「もうやめて」という意思表示の1つです。
猫は満足すると、耳を横に寝かせるイカ耳や、しっぽを叩きつける素振りで解放するように訴えます。これが最初の「イヤイヤ」サインです。
その思いが伝わらないと、より強いアピール方法をするようになります。その結果が攻撃です。イカ耳の段階でスキンシップを終了させることで回避することができます。
攻撃グセは直せる?
噛みグセや攻撃グセは、最初からおもちゃを使って遊ばせることで予防することができます。
では、既に習慣化したものは直せるのでしょうか?根気強く向き合わなければなりませんが、次のようなことを徹底することで徐々に修正することができます。
「ダメ!」「痛い!」と叱る
まずは適切に叱ることです。猫も単語程度なら理解することができるので、「ダメ!」「痛い!」などの言葉で注意してください。必ず現行犯でお願いします。
絶対にNGなことは、手をあげてしまう行為です。如何なる理由があっても猫を叩いてはいけません。恐怖だけが植え付けられ、悪いという自覚が持てなくなってしまいます。
手を隠して遊びを中断する
言葉で叱ると同時に、手を隠して遊びを中断してください。そして、落ち着くまで無視します。
「攻撃すると遊んでもらえなくなる」ということを学習させるためです。
おもちゃで遊ばせて褒める
どの段階で癖がついたにせよ、狩猟本能を取り除くことは不可能です。だから満たさせる方向で解決しなければなりません。
今からでも遅くないので、必ずおもちゃで遊ばせるようにしてください。猫によって虫の動き・蛇の動き・ネズミの動きなど、好みの動きがあります。
様々な獲物の動きを演出し、興味が湧きそうなもので楽しませてあげましょう。おもちゃで遊んでくれたら褒めることも大切です。
まとめ
「手を攻撃する」という行動には、猫なりの主張がありました。理由を知ると、少なくとも憎まれていないことは伝わってきますよね。
とはいえ、成猫に噛まれると痛いので適切な対処が必要になります。まずはおもちゃで遊ばせること。そして、噛まれたら叱ること。さらに遊びを中断し、「これはいけないこと」と教えてあげましょう。
一度習慣化してしまったものを修正するのは大変なことです。それでも根気強く継続すれば、痛い思いをしない未来が見られるでしょう。
ただし、稀に脳の病気が関与していることがあります。全く改善しない、むしろ酷くなったと感じるようならば獣医さんに相談してみてください。