猫が突然激怒しやすい5つのシーン
いくら愛猫とはいえ、突然激怒し始めたら対処に困るものです。そもそも何がきっかけで怒ることが多いのでしょうか?
ここでは怒りのスイッチがONになる5つのシーンと、その対処法について紹介いたします。
1.腰トントン
好みが分かれるスキンシップになりますが、腰(しっぽの付け根)をトントンされると喜ぶ猫がいます。
ただし、やり過ぎには要注意です。興奮して攻撃してくる場合があります。この行動による刺激自体が性的な興奮に似ているので、通常のスキンシップとは異なることを覚えておきましょう。
途中で愛猫の耳が後ろに寝る(イカ耳)になったらスキンシップを終了してください。「ウニャウニャ」と興奮したような声が聞こえてきたときも同様です。
2.八つ当たり
猫は突然の物音や雷などに驚くと、近くにいる人や同居動物に八つ当たりをします。こういうときは何の前触れもなく猫パンチをお見舞いするので、まさにとばっちりです。
突然の行動に戸惑うかもしれませんが、興奮が冷めれば普段通りの愛猫に戻るので離れて様子を見てください。
ちなみに、抱きしめてなだめようととするのは逆効果です。自然と気持ちが静まるタイミングを待ってあげましょう。
3.留守番中に怖い思いをした
帰宅するなり愛猫が全身の毛を逆立てて興奮していたら、留守番中に怖い思いをした可能性があります。
例えば地震や雷、近所で工事をしていたなど様々な要因が考えられます。八つ当たりのときと同様に、近づくと攻撃されてしまうので距離を置いてそっとしておきましょう。
そういうシーンでは、声をかけることも控えたほうが良いです。とにかくクールダウンするまで放置します。
4.病気による発作(「激怒症候群」)
あまり馴染みがないかもしれませんが、「激怒症候群(特発性攻撃行動)」という病気があります。これは脳神経系の異常が原因とされ、投薬によるケアが必要です。
全く怒る要素が見当たらない場合・穏やかな性格の猫が激変した場合は1度診察を受けてみてください。最初の症状が出るのは3歳未満が多く、比較的年齢で起こることが特徴の一つです。
尚、激怒症候群では威嚇もせずに攻撃してくることが特徴です。ひとりで抱え込んでしまうと飼い主さん自身のメンタルが傷ついてしまいます。獣医さんに相談のうえ、検査やカウンセリングを受けてみてください。
5.認知症による混乱
猫も長生きする時代から認知症が身近なものになってきました。認知症になると住み慣れた我が家のこと、飼い主さんのこと、自分自身のことなどが徐々に分からなくなってしまいます。
特に猫の認知症の場合は、聴覚や嗅覚の衰えによって感覚が狂う症状も見られます。不安や混乱によって鳴きながらウロウロしたり、これまでの愛猫とは雰囲気が変わってしまうこともしばしばです。
認知症による混乱で突然激怒してしまう場合は他の場合とは異なり、まずは安心感を与えてあげることが大切です。猫に優しく声をかけて撫でてあげてください。飼い主さんのことが分からなくても「優しい雰囲気の人」という気持ちは伝わるはずです。
まとめ
猫が突然激怒しやすいシーンと、それぞれの対処法について紹介いたしました。
驚きや興奮が引き金となるケースがほとんどでしたね。これらは一時的なものなので、落ち着くまでそっとしておくのが一番です。
認知症の場合は、寄り添って安心させることが心の安定に繋がり、症状の緩和につながります。安心できる環境や雰囲気を作ってあげてください。
激怒症候群に関しては投薬による治療が必要です。特にきっかけも前触れもなく怒り出すことが続く場合、穏やかな性格の猫が突然激怒するようになった場合は動物病院に相談するようにしてください。
それぞれのケースに合った対処を冷静に行っていきましょう。