1.噛むのはいけないことだと飼い主が教える
猫の習性を考えれば、噛むのは仕方のないことかもしれません。猫は本来、狩りをする動物です。そのため、室内で飼われている現代の猫にも狩猟本能があります。動いているものは獲物だと思い、反応してしまうのです。
それでも、幼い頃にきょうだいとのじゃれ合いを十分に経験している猫は、噛まれれば痛いということを知っているので、噛み癖が少なくなります。親やきょうだいから早くに離されてしまった猫は、仲間同士で力加減を学ぶ機会が失われ、噛んではいけないということがわからないのです。
多頭飼いなら学ぶ機会がありますが、1匹で飼われている猫は、飼い主が教えるしかありません。飼い主が噛まれるたびに「痛い!」と声を上げたり、噛まれた瞬間に手を引くのではなく、喉の方に押し込むようにすると、次第に噛むのがいけないことだと覚えていくでしょう。
2.ストレスの原因を遠ざけて驚かせないようにする
恐怖心から噛んでしまうこともあります。猫は警戒心が強いので、知らない人が来たり大きな音がすると恐怖を覚え、身を守るために噛むという行動に出てしまうのです。
また、突然抱っこされたり、寝ているところを起こすなど、びっくりさせると恐怖を覚えてしまいます。
怖い思いばかりしていると、ストレスを抱えてしまいます。ストレスの原因となるものからはできるだけ遠ざけたり、猫が驚かせないようにしましょう。
3.先回りして要求に応えてあげる
過去に、噛んだら要求が応えられた、そんな経験があると噛み癖がついてしまいます。たとえば、噛んだらごはんがもらえたり、遊んでもらえたなどです。そのとき、「噛めば要求に応えてもらえる♪」と誤って学習してしまったのです。
要求があると噛む癖がある場合には、飼い主が先回りしてしまうのがいいでしょう。フードは少量ずつ、猫が空腹になる前に小分けにして与えたり、満足できるよう十分に遊んであげるなどです。
4.噛んでも良いおもちゃを与える
子猫の歯は、生後3~6ヵ月で生え変わります。まだ子猫の場合は、歯が生え変わる時にむず痒くなって噛んでしまうということもあります。
飼い主の手などを噛んできた時は、噛んでもよいおもちゃをすぐに与えて下さい。
まとめ
猫の噛み癖には理由があります。それぞれ対処方法が異なるため、猫がなぜ噛んでくるのか、その原因を探ってみましょう。
噛み癖をしつける場合は、絶対に怒鳴ったり叩いたりしないで下さいね。猫が恐怖を覚えて飼い主との信頼関係にヒビが入ってしまうかもしれません。
噛み癖を直すのは根気が必要ですが、時間をかけて焦らず改善してけるといいですね。