猫に人間用の牛乳はNG!
カルシウムが豊富で健康に良いイメージがある牛乳ですが、実は猫に与えるのはNGな飲み物です。人間用の牛乳を猫に飲ませると体調を崩してしまう危険性があるため、愛猫に牛乳を与えたい時は猫用ミルクを選んでください。なぜ牛乳が猫にとって危険なのか、5つの理由を解説します。
猫に牛乳が危険な理由
1.乳糖不耐症のリスクがある
牛乳には糖類の一種である乳糖が含まれています。乳糖を分解するにはラクターゼという酵素が必要なのですが、猫はラクターゼをあまり持っていない動物です。乳糖を十分に消化吸収できない「乳糖不耐症」のリスクが高く、牛乳を飲むとお腹を壊してしまう猫が少なくありません。
人間用の牛乳を飲んでも平気な体質の猫も存在しますが、試しに愛猫に牛乳を与えてみて下痢や嘔吐をしてしまったら可哀想ですよね。猫の体に優しいように乳糖を減らした猫用ミルクが販売されているので、愛猫に牛乳を与えたいのなら猫用ミルクを用意してあげることをおすすめします。
2.アレルギーのリスクがある
食物アレルギーも猫に牛乳を与えるべきではない理由の1つです。牛乳アレルギーの猫が牛乳を飲んでしまうと皮膚のかゆみや湿疹、下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。最悪の場合、アナフィラキシーショックにより命が脅かされる危険性もあるので十分に注意が必要です。
3.尿路結石のリスク
猫が注意したい病気の1つが尿路結石ですが、牛乳は尿路結石の原因になることがある飲み物です。結石をつくる成分は主にカルシウムとマグネシウムで、牛乳にはカルシウムとマグネシウムの両方が含まれています。
もちろん少量の牛乳を飲んだくらいでは尿路結石になるリスクはそれほど高くはなりませんが、過剰摂取は絶対にNGだということを覚えておいてくださいね。
4.腎臓病を悪化させるリスク
牛乳を与えるのが特に危険なのが、腎臓病を患っている猫です。腎臓の機能が低下している猫はリンの摂取を制限する必要があるため、リンを豊富に含む乳製品は避けたほうが安全です。
日常的に牛乳を飲ませてリンを多く摂取し続けると、腎臓病が悪化してしまう危険性があります。腎臓病の猫の体の負担を少しでも軽くするために、牛乳は与えないようにしましょう。
5.心臓に負担がかかるリスク
牛乳に含まれるナトリウムは、摂取し続けると心臓の負担になるリスクがあります。心臓病の猫や高齢の猫は特に危険なので、日常的に牛乳で水分補給をすることはやめましょう。
まとめ
猫にとって牛乳は、安心安全な飲み物ではありません。乳糖不耐症やアレルギーの場合は少量飲むだけでも体調を崩してしまう可能性がありますし、過剰摂取や日常的に摂取すると尿路結石のリスクが高まったり、腎臓や心臓の負担になったりします。
そもそもキャットフードで栄養を摂取しお水をしっかり飲んでいれば、猫があえて牛乳を飲む必要はありません。
もしも愛猫が牛乳を欲しがったり、栄養と水分を補給するために牛乳を役立てたかったりする時は、人間用の牛乳ではなく猫用ミルクを与えると体に優しいですよ。愛猫が猫用ミルクを好む場合も、飲みすぎると肥満に繋がるので気をつけてくださいね!