1.ホルモンの関係
母猫に母性本能があるのは当然と考えられますが、これには「ホルモン」が関係しています。妊娠をすると「プロゲステロン」という特有のホルモンが分泌されます。これにより、母性本能が発揮されるのです。
猫は特に母性本能が強いとされており、自分が産んだ子猫だけでなく、他のメス猫が産んだ子猫、他の動物の子供も育てるといわれています。実際に、母猫を失った子猫を他の母猫に預けると、育てるケースがあるのです。
2.「庇護欲」が強い?
母猫の母性本能が強いのにはあまり疑問が湧きませんが、実は猫の場合、オス猫も強い場合が。子猫とその母猫と思われる猫を保護したら、実は母猫ではなくてオス猫だった、という例があるのです。
恐らく、母猫が何らかの理由でいなくなってしまった子猫を見つけたオス猫が、面倒をみていたのでしょう。全く関係のない子猫でさえ放っておくことができないほどの強い庇護欲があるとは考えられないでしょうか。
これは対猫だけでなく、他の動物にも向けられます。赤ちゃんを自分の子供のように愛おしそうに見守る猫の姿は、珍しくありません。普段なら獲物となるような動物の子供の面倒もみることがあるとか。
ただ、これは自らが子猫のときに他の動物との接点があった場合に見られる傾向のようです。そのような経験がないオス猫の場合は、攻撃を仕掛ける可能性があるため、注意しなければいけません。
3.たくさんの子猫を産むから
猫は1回に複数頭の子猫を産みます。多いときは、10頭以上生まれる場合もあるとか。また、別のオス猫の子猫を一度に身籠ることも可能です。
そのため、いちいち「これは誰の子猫」と区別をしないといわれています。別の母猫が産んだ子猫を預けても、自分の子として一緒に子育てをするのは、このためかもしれません。
この傾向はメス猫だけでなく、オス猫にも見られるそう。メス猫は一度の発情で複数のオス猫と交尾をすることがありますが、オス猫も同様です。ですので、「これはオレの子」という区別があまりないのかもしれません。
猫社会全体で子育てをする、というようなある意味理想郷が、猫の世界にはあるのでしょうか。
4.全てが猫に見えている説
猫には犬のように、「自分は猫。飼い主は人間」という区分けが存在しないのでは?という説があります。犬は犬と人でははっきりと態度を分けて接しますが、猫は違います。相手が猫でも人でも、あまり態度に差がありません。
つまり、猫でも猫ではなくても、猫には「ちょっと風変わりな猫」に見えているというのです。この説には疑問点もありますが、猫が親しみを感じる存在は、「仲間」だと考えているのは間違いないかもしれません。
まとめ
今日のねこちゃんより:マロン&レオ♂ / スコティッシュフォールド / 0kg
普段はそっけなく見える猫ですが、実は奥深い母性本能を隠し持っているようです。特に、子猫などか弱い存在を目の前にしたときに発揮され、外敵から守る、危険な目に合わないか見守るなどの行動として表れます。もしかしたら飼い主さんも、愛猫から「保護しなければいけない存在」と思われているかもしれません。