猫が盗み食いする理由4つ
1.お腹が空いている
もともと猫は小さい獲物を1日に何匹も捕まえては食べるという動物なので、日に2回程度の食事では次の食事までちょっと間が空き過ぎるのです。特に若くて元気な猫は代謝がよく、いつもお腹を空かせている状態かもしれません。
もし猫がキャットフードの隠し場所を知っているなら、それを食べようと試みるのはむしろ自然なことなのかもしれません。
2.楽しいお遊び・宝探し
流しやゴミ箱をあさって、捨ててあった魚の頭や肉の切れ端を食べる猫がいます。空腹も一因なのかもしれませんが、それ以上に狩りごっこ(穴や箱の奥を探って食べ物を見つけ出す)が楽しいのでしょう。
そして、その結果見つけたものが普段食べないおいしいものであれば、猫にとってはお宝を見つけたようなものです。一回良い思いをした猫は、また狩りが成功しないか、お宝にありつけないかと何度も流しやゴミ箱をあさるようになります。
また、ゴミ箱をあさっていると飼い主さんが飛んで来ることが多いでしょう。もしかしたら、それが飼い主さんとの遊びになってしまっている猫もいるかもしれませんね。
3.自分も食べたい
おさしみなど、おいしいものだと知っているものが食卓に出ると、猫の手がつい伸びてしまうケースがこれです。中には堂々とおかずをさらっていく猫もいますが、これはどちらもご馳走を猫の目の前に置いた飼い主さんに非(?)があります。
躾をすれば「待て」や「ダメ」の声で我慢することを覚えてくれることもありますが、猫にそれを期待するよりも、猫が食べてはいけないものを猫の手が届く所に置かない、猫に見せない方が、猫との正しい付き合い方でしょう。特に子猫や若い猫に我慢を教えるのは困難なことがほとんどです。
4.病気
ただの盗み食いではなく、不自然に何でも食べたがるのはもしかしたら甲状腺機能亢進症かもしれません。これはシニアに多い病気で、異常に食欲があり、食べているのに痩せていくという特徴的な症状を現すことが多い病気です。
また何らかの原因で体調不良を起していると、普段食べないものを食べ始めることがあります。体調だけではなく、何か猫の行動に異常を感じた場合にも、動物病院で診てもらいましょう。
盗み食いの防止策は?
盗み食いは、基本的には人の油断が原因です。猫をしつけて何とかしようとするよりも、環境の管理で解決することが重要です。
防止策としては、
- 食べ物を出したら目を離さない
- 生ゴミはすぐ蓋がきっちり閉まるゴミ箱へ
- フードは猫が入れない部屋や、扉を押しても引いても開かない場所に保管する
- 可能であれば、ゲートを設置したりケージ飼いを行い、猫が台所や食卓に自由に行かれないようにする
- 与えるフードの内容と量を、現在の猫の状態に合ったものにする
- 少ない量を頻回食べる、という猫本来の習性を発揮できるように食事を用意してあげる
などを徹底することでしょうか。
要は、食べさせたくないものは猫から完全に遠ざけてしまうこと、猫が充分な量の食事を猫のタイミングで食べることができるようにすることが重要なのです。
もしも食べてしまったら!?
キャットフードを盗み食いした場合は、すぐにフード置き場を絶対に猫が届かないところに変えさえすれば、何もしなくて大丈夫です。
問題は、流しやゴミ箱をあさった場合です。肉や魚と一緒に、肉のにおいのするラップや玉ねぎの切れ端などを飲み込んでしまうこともあります。
誤食は、時間が経つほど危険性が増すこともあります。猫が誤食してしまったことがはっきりしている場合はもちろん、食べたかどうかはっきりしないときも、できるだけすぐ病院に相談しましょう。
まとめ
猫が盗み食いをする原因で多いものは、おいしそうなもの、良い匂いのするものが猫の手の届く場所にあることです。
さらにお腹が空いている場合には、ちょっといい匂いがすると、より食べてみようかなと思いやすいでしょう。一度良い思いをしたことがある猫は、何度も同じことを繰り返すようになります。
しかし、もし猫が急に盗み食いをするようになった、ゴミ箱をあさるようになった場合、裏に食欲が増す病気が隠れていることもありますし、悪いものを口にすれば病気や中毒を起こすこともあり得ます。このような場合は病院に相談しましょう。
普段飼い主さんができることは、猫に出来心を起こさせないこと!そのためには、食べ物の管理と猫の生活環境、食事の管理に十分な注意を払っていきましょう。