猫がお尻歩きをする原因4つ!!
愛猫が「ズリズリ」とお尻歩きをする。こんな光景を目の当たりにしたら、思わずクスッと笑ってしまいそうですよね。
なぜこのような行動をとるのでしょうか?主な原因を4つ紹介いたします。中には病気の可能性もあり、適切な対処が必要になります。
1.ウンチの切れが悪い
猫もウンチの切れが悪くなることがあります。そうすると違和感からお尻歩きをすることがあるかもしれません。たまの一時的な便秘であれば、特に問題はないでしょう。
ご飯にウェットフードを取り入れて水分をより多く補ってあげと、便の硬さをやわらげるのに役立つかもしれません。いつでも新鮮な水が飲める工夫も必要です。
便秘が長く続く、繰り返し起こる場合には、治療や食事の変更が必要になることがあるので診察を受けましょう。
2.肛門に何かついている
逆に、ウンチが緩くなっている時もお尻歩きをすることがあります。
これは肛門付近に便が付着していたり、繰り返す軟便によって肛門に炎症が起きていることが原因です。
ノンアルコールのウエットティッシュや、蒸しタオルを使って肛門付近を綺麗にしてあげ、診察を受けて軟便の原因を特定し治療を受けましょう。
また、お腹に寄生虫がいる場合、肛門周りについた寄生虫(条虫の片節)によって違和感や痒みが生じ、お尻をひどく気にしたりお尻歩きをしたりするようになります。
定期的な駆虫をしていない猫には寄生虫が感染する可能性があります。寄生虫感染が疑われる場合も、診察を受けましょう。
3.肛門腺が目詰まりを起こしている
犬や猫の肛門付近には「肛門腺」と呼ばれる分泌組織があり、分泌液が袋状の組織(肛門嚢)に貯まります。通常は排便時などに少しずつ分泌液が出るようになっています。
ところが、何らかの理由で目詰まりを起こすと、お尻に違和感が残ります。その結果、お尻歩きをしてしまうことがあるのです。
単に分泌液が詰まっているだけなら「肛門腺絞り」という処置(肛門腺を優しくつまんで分泌液を絞り出す処置)をすることで改善します。コツを掴めば飼い主さんでもできるものですが、動物病院でもやってくれるので相談してみると良いでしょう。
4. 肛門腺(嚢)炎を起こしている
肛門腺の目詰まりが一時的なものであれば良いのですが、なかなか改善されない場合や、細菌感染を起こと炎症が起こります。これを「肛門腺(嚢)炎」といいます。詰まりや感染、炎症がひどいと、膿が出たり肛門嚢が破裂してしまうこともあります。
お尻歩きの他に、お尻から悪臭がする・肛門周囲が赤く腫れている・頻繁にお尻を舐める・座れないなどの症状や行動が見られます。
抗生剤の服用や症状が悪化した場合には手術が必要になあります。上記のような症状が見られたら、悪化する前に治療できるように、早めに通院してください。
そもそも「肛門腺」ってどこにあるの?
行動自体はかわいらしいかもしれませんですが、お尻歩きは原因によっては怖いものということが分かりまでした。そして、「肛門腺」が1つのキーワードでしたね。
それでは、肛門腺はどこにあるのでしょうか?その位置や肛門腺絞りのやり方を紹介いたします。
肛門腺の位置
肛門腺は、肛門を時計の中心として見た場合に4時と8時の場所にあります。分泌液が貯まっている時にはパチンコ玉程度の大きさで、触るとコロコロとした物体感触があります。
肛門腺の絞り方・注意点
利き手とは逆の手でしっぽを優しく持ち、利き手の3本指で肛門腺を外側から優しくつまみます。中心にある肛門にか向けてそっと絞ると分泌液が出てきます。分泌液が出てきたら、これを数回繰り返してください。
飼い主さんの爪が伸びている場合は処置前に切っておき、必ず手を洗ってから行いましょう。分泌液は臭いので、壁やカーテンなどに付着すると、臭いが取れなくなる恐れがあるので気をつけましょう。
お風呂場で肛門腺絞りをすることをおすすめします。また、分泌液が飛び散らないようにティッシュを何枚か重ねた上から絞ると良いでしょう。
難しいと感じたら、無理をしないことが大切です。動物病院のスタッフさんのほうが慣れているので、愛猫にかかる負担も考慮して、うまく出来ない場合にはプロにお願いするようにしましょう。
自分で試してみて、猫が嫌がったら無理をしてはいけません。特に、絶対にしっぽを強く引っ張ってはいけません。
まとめ
猫がお尻歩きをする原因を4つ紹介いたしました。ちょっぴり面白い行動の裏に、病気が隠れてることが多いのですね。
愛猫がお尻歩きをしたら、便の状態やお尻の様子をチェックしましょう。汚れていたら清潔にし、明らかに異変があれば早めに動物病院で診てもらいましょう。
肛門腺絞りそのものは飼い主さんでも可能です。とはいえ嫌がる猫に無理矢理行うことには危険が伴いますので、無理はしないでください。お尻歩きの根本的な原因の発見と併せてプロにお任せしましょう。