猫が『舌を出しっぱなし』にしている4つの理由 実は病気のサインかも

猫が『舌を出しっぱなし』にしている4つの理由 実は病気のサインかも

口元から小さなピンク色の舌が覗いている猫。時々、そんな猫の姿を見かけることがあります。何ともほほ笑ましいですよね。それにしても、猫はなぜ舌を出しっぱなしにするのでしょうか?気をつけた方がいいケースもあるのでしょうか?

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.リラックスしている

舌を出して座っている猫

舌をしまい忘れるなんて、警戒心のかけらもなさそうですが実はその通りで、猫の舌が出ているということは、かなりリラックスしている状態。猫はマズル(口と鼻)が短いので、力が抜けると出てしまうのかもしれませんね。

野生時代の猫は常に警戒していたので、舌を出したままにすることは考えられませんでした。舌を出せるということは、それだけ安心できる環境で、飼い主のことも信頼しているからでしょう。

猫が舌を出しっぱなしにするのは室内の場合といわれており、子猫の頃から人間と暮らしている猫に多いそうです。

2.毛づくろいに疲れてしまった

舌を出している猫の口元

猫は頻繁に自分で毛づくろいをしています。小さな舌で体中をきれいにするのだから、なかなか大変なのかもしれません。毛づくろいに疲れて舌が出てしまった、などということも。特に長毛種の猫は毛づくろいに時間がかかり、舌をしまい忘れてしまうことが多いようです。

毛づくろいの最中に音にびっくりしたり、気になるものがあった時も、舌を出したままフリーズしちゃう、なんてことがあります。毛づくろいをしながらそのまま寝てしまって、舌が出ている、なんてこともありますね。

思わず笑ってしまうかわいい寝顔ですが、声をかけたり触ったりせずに、そっと見守るだけにしておきましょう。

3.運動後で口呼吸になっている

腹ばいになって口を開ける猫

猫が口呼吸をすることはほとんどありませんが、激しく動いた後などは、口呼吸になることがあります。口を開けて息をしているので、舌が出てしまうことも。運動して息が上がり、すぐにおさまる一時的なものであれば問題はありません。

暑い時も犬のように舌を出して、口呼吸になることがあり、これを「パンティング」と言います。猫がパンティングをする時は、かなり暑さを感じており、熱中症のリスクが高まります。すぐに室温を下げたり、暑さ対策をしてあげて下さい。

パンティングがおさまらない場合は、動物病院に連れていきましょう。また、疲れやすかったり、日頃から口呼吸をしたりしている場合は、病気の可能性があります。気になることがあれば受診して下さいね。

4.病気

舌を出して寝ている猫

注意したいのが、病気が隠れているために舌が出てしまうケースです。

健康な時なら、舌を出しっぱなしになっているといっても、ずっとその状態が続くわけではありません。我に返ったように、すぐに自分でちゃんと引っ込めます。

しかし長い時間猫の舌が出ている場合は心配です。特に、よだれを垂らしていたり、息が荒くなっていたり、ぐったりしている場合は要注意。早めに動物病院で診てもらう必要があります。

まとめ

舌を出す猫

猫が舌を出している姿は、かわいいですよね。緊張感のかけらもない姿に、こちらも癒されます。

ただ、舌を出すのが病気によることもあります。いつもと様子が違うと感じたら、動物病院を受診しましょう。

リラックスして舌を出しているのか、具合が悪そうにしているのか、普段から猫の様子をよく観察していると、異常があった際に早めに気づくことができます。日頃の猫とのスキンシップを大切にして下さいね。

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