売れ残った猫はどうなるの?生体販売の悲しい現実
ペットショップでは可愛い猫たちが販売されています。人気の品種や小さな子猫は買い手が見つかりやすいですが、不運にも飼い主さんと出会えないまま成長して大きくなってしまった猫は、ますます買い手が見つかりにくいという傾向があります。
売れ残ってしまった猫は、その後も安全な環境でお世話をしてもらえるとは限りません。ブリーダーの元に返還され劣悪な環境で飼育されたり、繁殖のための生体にされたりと、幸せとはいえない日々が待ち受けているケースが少なくないのです。
悪質な販売業者がある一方で、売れ残り猫にもなんとか家族を見つけて幸せにしてあげたいと願っているペットショップやブリーダーも存在しています。ペットの販売に携わっていない個人にも、売れ残り猫のためにできることはあるのでしょうか?私たち一人一人にできることをご紹介します。
売れ残り猫のためにできること
1.売れ残った猫を家族として迎える
ペットショップでなかなか売れずに値下げされている猫や、売れ残りとしてブリーダーの元に返還された猫を引き取り、飼い主になることが可能です。売れ残った子を自分が家族として幸せにしたいという方は、引き取り先を探している猫がいないかペットショップやブリーダーに問い合わせてみてください。
また売れ残った結果として、保健所に連れて行かれてしまう猫もいます。飼い主になりたいという方が見つからないと殺処分されてしまう保護猫を譲り受けるのも、猫を救う方法のひとつです。
とはいえ誰もが猫の飼い主になれるというわけではありません。安易に猫を引き取っても満足にお世話ができずに途中で放り出すようでは、結局は猫を不幸にしてしまいます。最期まで大切に育てられるかどうかをよく考えてから、家族として迎え入れる決断をしてくださいね。
2.売れ残り猫の保護活動を手伝うボランティアをする
自分が飼い主になることは難しいという方でもできるのが、売れ残り猫の飼い主を探す活動を手助けすることです。売れ残った猫のお世話をしながら譲渡のための活動をしている保護団体に、ボランティアを募集しているところがないか探してみてください。
直接ボランティア活動に参加することができない場合も、保護活動の支援のために寄付をするという形で猫の力になれます。ただし様々な動物保護団体が存在するので、信頼できる団体かどうかよく調べたうえで判断してください。
3.生体販売の問題について学び、発信する
命を持った動物を販売するペットショップの在り方には問題点も多いです。海外では動物愛護のために、ペットショップでの生体販売を禁止する条例が制定されている地域も珍しくありません。商品として動物の命を扱うことについて、今後もっと日本でも見直されていくべきなのでしょう。
全ての猫が幸せになれる社会に変えていくために、まずはこうした生体販売の問題点や売れ残り猫の行く末を、私たち一人一人が知る必要があります。SNSなどで学んだことや自分の考えを発信すれば、他の人にも生体販売についての知識や売れ残り猫を助けたいという気持ちを広めることができるでしょう。
まとめ
売れ残り猫を含めて、この世の全ての猫に家族に愛されて幸せになってほしいものです。売れ残った猫の行く末は正直知るのも辛いという気持ちもありますが、まずは悲しい現実から目を背けずに真実を知り、今ある問題について考えることから始めなくてはなりません。
個人にできることは限られていますが、猫の幸せを願う人々が力を合わせることで、1匹でも多くの売れ残り猫を救えるようになるはずです。売れ残り猫の幸せのために何かしたいという人々の輪が広まり、少しずつでも猫に優しい社会に変わっていくとよいですね。