愛猫の老化のサインを見逃さず、必要なケアを!
猫種や、室内飼いか外に出る猫かによっても変わりますが、猫の平均寿命はおおよそ14歳前後といわれており、7歳ごろから老化が始まります。シニア期に突入すると、若いころのように元気に過ごすことがだんだん難しくなってくるのは仕方がありません。飼い主さんは愛猫も老いていくということを忘れずに、高齢になっても愛猫が快適に暮らせるよう配慮したいところですね。
適切な配慮やケアをするために、まずは愛猫の老化のサインに気づくことが大切です。猫の老化のサインとしてよく見られるものと、それぞれのケア方法をご紹介します。
猫の老化のサインと必要なケア
1.運動能力が衰える
運動神経抜群の猫も高齢になると体が衰えて、若いころのようには動けなくなってきます。軽々と飛び乗っていた高いところに登れなくなったり、段差が負担になったりすることも多いでしょう。愛猫が家の中で体の負担を感じずに過ごせるように、段差にスロープを設置するなどの配慮をしたいところですね。
2.寝ている時間が増える
猫はもともとよく寝る動物ですが、老猫になるとさらに寝る時間が増える傾向があります。高齢になって活動量が減るのは自然なことなので、眠りを妨げずにゆっくり休んでもらいましょう。
長時間寝ていても体が疲れないように、寝心地のよい猫用ベッドやクッションを用意するのがおすすめです。ただし柔らかすぎる寝床は起き上がる時の足腰の負担が大きくなるので、硬くない程度にしっかりした素材のほうが老猫には向いています。
3.毛艶が悪くなる
老猫は毛繕いの回数が減ったり、食事水分量や食事量が減るなどして栄養が不足しがちだったりするせいで毛艶が悪くなりやすいです。愛猫の被毛がパサついているのを感じたら、毛繕いが不足しているぶん飼い主さんがブラッシングでお手入れのサポートをしてあげましょう。被毛の汚れが気になる時は、部分シャンプーやウェットシートを使ってキレイにするのがおすすめです。
4.食欲が低下する
高齢になった猫は食欲が低下しやすいです。若いころはあっという間に完食していた量を食べ切れなくなるなど、愛猫の食欲の変化に気づいたら、栄養不足にならないように食事を見直す必要があるかもしれませんね。
腎臓や消化器機能に問題がなければ、タンパク質が不足しないように良質なタンパク質が豊富に含まれたキャットフードを与えたり、老猫でも食べやすいウェットフードを与えたりするとよいでしょう。食欲がわくように、愛猫が好きな物をごはんにトッピングするのもおすすめですよ。
ただし、食欲が低下する原因となる持病がないかはしっかり健康診断をしましょう。
5.視力が低下して物にぶつかりやすくなる
老猫は視力が低下してくるので、歩いていて家具などにぶつかったりすることが多くなります。愛猫が家の中を安全に移動できるように、障害になりそうな物は置かないほうがよいでしょう。突然家具の配置を変えるなどすると、猫が戸惑ってしまう可能性があるので気をつけてくださいね。
6.爪が伸びやすくなる
猫は歩いたり爪とぎをしたりすることで、爪が伸びすぎないようにケアしています。しかし高齢になると運動量や爪とぎの頻度が少なくなりがちなので、爪が伸びやすくなってしまうのです。いつもより愛猫の爪が伸びるのが早いと感じたら、爪切りの頻度を見直しましょう。
通常は月に1回の爪切りで十分ですが、老猫は2週間に1回を目安に爪の伸び具合をチェックして、必要であればお手入れをしてください。
まとめ
愛猫にはいつまでも元気でいて欲しいものですが、高齢になると体が衰えてくるのは自然なことです。若いころは当たり前にできていたことができなくなったり、活発に遊ぶ姿が見られなくなって淋しく感じたりすることもあるでしょう。
飼い主さんにできるのは、老いた愛猫ができるだけ快適に暮らせるようにサポートすることです。愛猫がストレスなく過ごせる住環境を整えたり、被毛や爪のお手入れを今までよりも念入りにしたりといった配慮が必要になるでしょう。健康チェックを兼ねて、毎日のスキンシップも大切にしてくださいね!