『免疫力が低い猫』の特徴5選 飼い主に出来る予防方法

『免疫力が低い猫』の特徴5選 飼い主に出来る予防方法

健康に欠かせない免疫力。これが低下しやすい猫がいるのは本当なのでしょうか?今回は、免疫力が低い猫の特徴と予防法について紹介いたします。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

免疫力が低い猫の特徴

子猫

外敵(ウイルスや細菌)から身を守るために重要な免疫力。それが低くなってしまう猫がいます。ここでは、免疫力が低下しやすい猫の特徴を5つ紹介いたします。

1.子猫(生後2ヶ月頃)

離乳が始まる生後2ヶ月頃の子猫は、免疫力が低下しやすくなります。なぜかというと、母乳(初乳)で得た免疫が切れる頃だからです。この時期は猫風邪に感染しやすく、中には重症化してしまう猫もいます。肺炎になると命を落としてしまうこともあります。

そこで活躍するのがワクチンです。ワクチンによってかかりやすいウイルスの免疫を獲得しておくことにより、身を守ることができます。

2.ワクチン接種を受けていない猫

ワクチンは3種混合・5種混合などがあります。主に猫風邪やパルボウイルスなどを予防するものです。完全室内飼育の猫は3種混合が一般的になります。

子猫は生後2ヶ月頃から1ヶ月おきに3回、成猫は1年に1回ないしは3年に1回程度受けることが好ましいとされています。

ワクチン接種を受けたことのない猫は、これらのウイルスにかかりやすくなり、罹患すると重症化する恐れがあります。

3.高齢の猫

高齢の猫

高齢の猫は色々な体の代謝が低下してきます。例えば筋肉はエネルギーを生産し、適切な体温を保つうえで欠かせない組織です。そこが低下してしまうと体温も低くなり、免疫の活動が抑えられてしまいます。

4.栄養不足の猫

栄養失調に陥った場合も、免疫力が低下します。余程劣悪な環境でない限り栄養が不足することはなさそうですが、1つ落とし穴があります。

それは間違ったキャットフードを食べさせている可能性です。猫の主食は「総合栄養食」と記載のあるものになります。

「一般食」や「おやつ」中心の食生活では栄養が偏ってしまいます。必ず総合栄養食を選ぶようにしてください。

5.ストレスが多い生活をしている

慢性的にストレスを感じていると、免疫力が落ちてしまいます。いくつか例を挙げてみます。

  • 落ち着く場所がない
  • 飼い主さんの生活が不規則(行動が読めない)
  • 来客の頻度が高く隠れる場所がない
  • ストレスを発散できない

愛猫にとって落ち着ける縄張りがあること、遊びによってストレスが発散できること、知らない人が来たら隠れられる場所があることなどが求められます。

免疫力低下を防ぐには?

タワーで遊ぶ猫

大切な愛猫には、いつまでも健康でイキイキとしてほしいですよね。そこで、免疫力低下を防ぐ方法をいくつか紹介いたします。

外出させない

外には多くの危険が潜んでいます。完全室内飼育にすることで、不要な喧嘩や感染のリスクを抑えることができます。

ワクチン接種を受ける

猫を家族に迎えたら、適切な時期にワクチン接種を受けるようにしましょう。持病がある場合や、副反応が心配な場合は獣医さんに相談してください。

ストレスを与えない

愛猫が嫌がることをしない・適度に構ってあげる・なるべく環境を変えないようにするなどの配慮を通してストレスを与えないようにしてあげましょう。

室内で日向ぼっこをさせてあげることも有効です。

食生活に気をつける

猫は1日に数回、少量ずつ食べる動物です。摂取量の目安の範囲内であれば、何回に分けても構いません。

総合栄養食を数回に分けて食べさせましょう。規則正しく食べることで栄養の偏りがなくなります。

運動させる

愛猫が好みそうなおもちゃを使って、積極的に体を動かすように仕向けましょう。肥満を予防し、筋肉量を維持できるようにするのです。

遊びに誘うのは夕方以降の時間帯がおすすめです。ちょうど狩りをする時間帯になるので、やる気を引き出すことができるでしょう。

まとめ

つらそうな猫

免疫力が低い猫の特徴と、予防法について紹介いたしました。子猫や高齢猫はもちろんのこと、若い猫もストレスや栄養の偏りに気をつけましょう。

愛猫がイキイキと過ごす様子は、飼い主さんをも元気づけてくれます。ポジティブな感情は免疫力を高めてくれるので、一緒に楽しく免疫力をアップさせていきましょう。

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