甘えん坊と依存の違いは?
突然ですが、あなたの家の愛猫は甘えん坊ですか?猫のほうから積極的に近寄ってきたり、後をついてきたり、膝やお腹の上に乗りたがる姿を見て、ほっこり癒されている飼い主さんもきっと多いことでしょう。
しかし中には(この甘え過ぎな状態は、『依存』になってしまっているのでは?)と心配になってしまうケースもあるので注意が必要です。
単純に猫のほうから「構って!」とアピールしてきたり、スキンシップを求めてくる程度であれば、よくある甘えん坊といえるでしょう。ただし、飼い主さんが目の前からいなくなるだけで不安がって鳴いたり、どんな時でも絶対に後をついていこうとするような場合は「甘えん坊」の域を超えて、「依存している」可能性も考えられます。
依存している場合は「分離不安症」の可能性も
もし飼い主さんに対してかなり依存している場合、その猫は「分離不安症」になる可能性が高くなります。飼い主さんがいない時に問題行動を起こしたり、飼い主さんがトイレに行っただけで大騒ぎしてしまうような場合は、既に「分離不安症」になっているかもしれません。
「分離不安症」は名前の通り、飼い主さんなど特定の相手がそばから離れることに対して大きな不安を抱え、異常な行動をとる状態のことを指します。飼い主さんがそばにいないことが大きなストレスとなり、留守番などでひとりでいることがうまくできず、大きな不安から粗相をしてしまったり破壊行動をしてしまうことがあります。
また、不安な気持ちを落ち着けようとグルーミングをたくさんやりすぎてしまい、毛がごっそり抜ける・ちぎれる等の状態を引き起こすケースもあるため、くれぐれも注意が必要です。
依存しすぎている場合の対策は?
もし愛猫が飼い主さんに依存している場合は、飼い主さんと猫の距離が近すぎる可能性が考えられます。「なでて」や「ひざにのせて」などの猫の要求に必ずこたえる「甘やかし過ぎ」の状態である可能性も考えられます。特に、子猫の頃から飼い主さんが片時も離れずにすぐそばでお世話をしていた場合などは、猫も依存体質になりやすいです。
もしそのような場合には、飼い主さんがそばにいなくても不安にならないように、少しずつひとりでいることを訓練してあげるようにしましょう。また最初から、ケージなどを利用して猫がひとりで過ごす時間も持つ飼い方をすると良いでしょう。すでに飼い主さんに依存し過ぎている猫では、例えば猫が飼い主さんの後をついてきたら、猫には大好きなおもちゃやおやつを与え、猫とは別の部屋にしばらく飼い主さんが閉じこもってみる…、というような練習から始めていくのがおすすめです。
そして、慣れてきたら飼い主さんがいる時もケージでひとりで過ごす練習をしたり、短時間だけ留守番をさせてみるというように、段階を踏みながら訓練していきましょう。
まとめ
猫を可愛がることはもちろん良いことですが、あまりにも甘やかしすぎてしまうと分離不安症などを引き起こす可能性もあるため注意しなくてはいけません。
適度に甘やかしつつも、自立して過ごせるように日頃から慣らしてあげることが、猫のためになるのです。