猫の『認知症』の原因3つ 今すぐ知っておくべき予防策

猫の『認知症』の原因3つ 今すぐ知っておくべき予防策

猫にも人間と同じように「認知症」があります。どんなことが原因で発症してしまうのでしょうか。なるべく発症しないための予防策はあるのでしょうか。本記事にてご紹介したいと思います。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.加齢

高齢猫

猫も加齢により脳が委縮してしまい、認知症を発症してしまうことがあります。どんな猫も年齢を重ねることで認知症を発症してしまう可能性はありますが、逆に確実に発症すると決まっているものでもありません。

認知症は一度発症してしまうと症状を軽減したり進行を遅らせる以外に治療法はありません。ですが投薬治療しか方法がないのかと言われれば、そうではありません。抗酸化作用のあるフードやサプリメントを与えることも効果があるとされています。

また認知症の予防には「不飽和脂肪酸」という成分を含んだフードを与えることが良いとされています。この「不飽和脂肪酸」は青魚に多く含まれていますが猫の体内で自然に作り出すことは出来ないものです。愛猫の年齢に合わせてこういったフードを取り入れることも検討すると良いでしょう。

2.脳の病気

動物病院

こちらは厳密には「認知症」ではありませんが、似たような症状も多い上に若い猫も発症する可能性があるためご紹介したいと思います。

脳腫瘍の場合は「目が見えなくなる」「見えないものに反応する」「発作」といった認知症ではあまり見られない症状もあります。

何にしても愛猫の様子がおかしい場合は動物病院を受診することをお勧めします。飼い主さんの自己判断だけで病気を決めつけず、適切な対処をすることで愛猫の寿命が延びることもあるでしょう。

3.ストレス

日向ぼっこ

ストレスも認知症の促進に繋がってしまう可能性があります。もちろんそれ以外の原因による発症の可能性もありますが、出来れば愛猫にはストレスなく過ごして貰いたいものですよね。

普段から飼い主さんとスキンシップを取ったり一緒に遊んだりして脳に刺激を与えることも、認知症の予防には役立つでしょう。人間にも言えることですが運動や刺激は大切だということですね。

午前中の日光浴も生活リズムや体内のバランスを整えるために良いとされています。それらに加えて粗相をしてしまったとしても叱らないことや、嫌がることをしないなど普段の飼い主さんの対応も気を配る必要があると言えるでしょう。

まとめ

疑問符と猫

認知症はどんな猫にも発症してしまう可能性があります。もちろん生涯おきない猫もいますが、こればかりは「うちの子は絶対に大丈夫」という保証はありません。

また加齢は生きている限り猫でも人間でもいつか訪れてしまうものです。愛猫が衰えて行ってしまうのは悲しくて辛いことではありますが、もし認知症を発症してしまったとしても最後まで愛猫が愛猫らしく生きられるようにしてあげることも大切です。

若い時はどんなに元気だった猫でも認知症を発症しないとは限りません。これから猫を飼うことを検討している方もまだ愛猫が若齢であるという方も「認知症は他人事ではない」ことを念頭に置き、最後まで責任を持ってケアするという覚悟を持つことが必要になって来ることを忘れないでいてください。

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