1.肥満
「肥満は万病の元」と言いますが、猫の場合も当てはまり、糖尿病になってしまうことがあります。体重が増えるごとに糖尿病になる確率も上がるという調査結果があるくらいです。くれぐれも、食事や運動量の管理、おやつの与えすぎには注意した方がよいでしょう。
もし既に肥満になってしまっているのなら、早急にダイエット計画を推し進めた方がよいかもしれません。かかりつけの獣医師に相談し、食事の管理や運動について決めましょう。
手間はかかりますが、愛猫のためです。糖尿病になって苦しい思いをさせる前に適正体重に戻して、健康を維持するのです。
肥満だと糖尿病のみならず、様々な病気にかかりやすくなります。大切な愛猫を守るためにも、体重管理はしっかりと行ってあげましょう。
糖尿病の症状は、多飲多尿や毛艶の悪さ、そして食欲旺盛なのに痩せる、などが挙げられます。このような症状が見られたら、早急に動物病院を受診しましょう。
2.老化
「老化」も、猫の糖尿病の原因です。若い猫でも発症することはあるのですが、6歳を超えたころから発症率が高まります。特に、オス猫は注意が必要です。
年齢を重ねるごとにホルモン分泌機能や運動量、基礎代謝の低下が起こり、糖尿病になりやすいと考えられています。老化は防げませんが、なるべく健康的な生活を送らせることで、緩やかにはできるでしょう。食事内容や運動量などの見直しを行い、若々しさを保ってあげると、予防につながるかもしれません。
3.慢性膵炎
糖尿病になった猫には、慢性の「膵炎」があることが多いようです。インスリンなどを分泌する「膵島」が破壊されインスリン不足となり、糖尿病になってしまいます。慢性膵炎の場合は食欲不振や元気消失があったりなかったりで、気づきにくいのが特徴です。
糖尿病の猫の5割以上が慢性膵炎にかかっている、というデータもあります。予防には、適切な食事と運動、そして定期的な健診を心がけましょう。
4.炭水化物の多い食事
炭水化物の多い食事が原因となることも。食後の血糖値が上がって戻りにくいため、発症してしまうと考えられています。猫はデンプン(炭水化物)の消化吸収能が弱く、デンプンを分解する消化酵素であるアミラーゼのりょうが少なく、猫の場合腸で炭水化物を吸収する速度を調節することができません。そのため、猫が摂取する炭水化物はできるだけ少ない方が、体への負担が少ないでしょう。肥満にならないよう、食事量にも注意が必要ですが同時に、食事内容にも気をつけた方がよいようです。
5.薬の影響
投薬の影響により、糖尿病になる場合もあるようです。ステロイド剤や抗けいれん薬などはインスリンの働きを弱めるため、糖尿病の原因となってしまうことが。動物病院で薬を処方された際には、どのようなリスクがあるかをしっかり確認した方がよいでしょう。
愛猫の病気をよくするための薬が原因で、新たな病気を作り出してしまっては、本末転倒です。まずは健康を維持するため、尽力するとよいでしょう。
まとめ
猫の糖尿病の原因は、意外と身近にありました。かかるリスクを完全にゼロにするのは難しいかもしれませんが、減らすことはできるはずです。愛猫の健康維持に、努めましょう!