猫の体調不良で『自己判断』はキケン?絶対NGな3つの行動

猫の体調不良で『自己判断』はキケン?絶対NGな3つの行動

猫が何だか具合が悪そう、あるいはケガをしてしまった…。でも、症状が重くなければ病院へ行くべきか迷うこともありますよね。そんな時、自己判断で行動していませんか?実は、その行動が猫を危険にさらしてしまうこともあるのです。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.薬を飲ませる

猫と錠剤

(風邪をひいたかも…)と感じた場合、人間だったら自己判断で市販の薬を飲んで済ませてしまうこともあると思います。でも、それは猫には当てはまらないので気をつけましょう。

猫用の風邪薬は市販されていません。だからといって、人間用の風邪薬を飲ませるのは絶対にやめて下さいね。猫と人とでは体の大きさも仕組みも異なります。人間用の薬は人間の体に適したように作られているため、猫には合いません。

特に人間の風邪薬に含まれるアセトアミノフェンという成分は、猫の赤血球を破壊してしまいます。少量でも服用すると命に関わります。

猫風邪を引き起こしている病原体もひとつではなく、種類によって治療法も異なります。獣医師の診断によって、正しい治療をしてもらって下さい。

2.療法食を食べさせる

キャットフードの入ったお皿を覗く猫

療法食は、最近ではペットショップやホームセンター、インターネット通販でも気軽に購入できるようになりました。しかし、本来は獣医師が、治療の一環として猫の体調に合わせて提案するものです。

その猫に適した療法食をどれくらいの量を与えたらよいかは、素人では判断できません。必ず獣医師の診察を受けてから療法食を始めましょう。獣医師の判断で療法食を始めたら、途中でやめたり、分量を変更しないで下さいね。

3.人間用の消毒液を使う

猫と救急箱

外へ行く猫はもちろん、室内で飼っている猫も、猫同士のケンカや思わぬ事故でケガをすることがあります。

猫がケガをしたら、まず応急処置をします。傷口を湿らせたガーゼや脱脂綿で拭うか、流水で洗います。出血があったらガーゼで押さえて下さい。

この時、消毒液を使いたくなるかと思いますが、人間用の消毒液は猫には刺激が強すぎるので、消毒をする場合はペット用のものを使用しましょう。傷口をきれいに洗えていたら、消毒はそれほど重視しなくても大丈夫です。それより、傷口を舐めてしまわないよう、エリザベスカラーを着ける方がいいでしょう。

小さな傷でも化膿することがあります。また、見えない部分にも傷があるかもしれません。応急処置をしたら、動物病院で診てもらった方が安心です。

猫は痛みがあるために暴れて飼い主がケガをすることがあります。バスタオルでくるんだり、洗濯ネットに入れるなどして応急処置を行いましょう。

猫の体調不良を見分けるには?

横になってこちらを見る猫

猫の体調不良は、食欲や排泄物をチェックするのがわかりやすいです。それ以外にも、元気がなかったり、隠れてばかりいる、攻撃的になる、寝方がいつもと違うなどの変化が見られることもあります。体のどこかに痛みがある場合は、そこを触られた時に嫌がったり鳴くことがあります。

猫は体調が悪くても、それを隠そうとする動物です。そのため、病気やケガの発見が遅れてしまうことがあります。不調を早く発見するためには、飼い主が日頃から猫の様子を観察することが大事になります。そうすれば、異変があった際に、すぐに気づいてあげることができるからです。

まとめ

猫に聴診器を当てる獣医師

猫の体調が悪そう…そんな時は慌ててしまいがち。特に、突然のケガにはパニックになりそうです。

しかし、大事なのは飼い主が落ち着いて応急処置をしてあげること。その後は、獣医師に診てもらいましょう。

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