猫の病気・怪我の『治療費』 今すぐできる2つの備え

猫の病気・怪我の『治療費』 今すぐできる2つの備え

愛猫にはいつも元気でいてほしいけど、時には病気や怪我をすることもあります。猫の治療にかかる費用は意外と高額になってしまうもの。知らずにいると、動物病院にかかってから慌ててしまいます。そうならいために、日頃からしっかり備えておきたいものです。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の医療費は高額?

注射器を持つ獣医師と猫

どんなに気をつけていても、猫も病気になったり怪我をしたりすることがあります。そんな時は、動物病院にかかりますね。

猫の病気や怪我で動物病院にかかると、人間よりも医療費が高額なので驚くかもしれません。猫には公的な医療保険制度がないので、治療にかかる費用が全額自己負担になるためです。また、動物病院は自由診療で、治療費を決めるのは獣医師です。設備や医療機器の取り揃えも病院によって様々。そのため動物病院ごとに治療費が異なり、高額になってしまう場合もあります。

愛猫が病気や怪我で苦しんでいるのに、治療費が払えないために病院に連れていくことができない…。そんなことになったら悲しいですね。そうならないよう、しっかり備えをしておきましょう。

1.ペット保険

動物病院の待合室の猫

突然、高額の治療費が必要になった場合に頼りになるのが「ペット保険」です。ペット保険では、猫の入院・手術・通院の費用の一部を補償してもらえます。

猫が大きな病気や怪我をした時は飼い主も不安でいっぱいです。そんな時にペット保険に加入していれば、費用の心配をしないで治療を優先させてあげることができます。

保険会社によって補償内容や保険金の請求方法などが異なりますので、よく確認しましょう。

猫種によってもかかりやすい病気や怪我をしやすい部位が異なります。それらの治療をカバーできる補償内容であるか確認し、愛猫に合った保険を選ぶことがポイントです。

人間と同様、高齢になってからでは加入できないことがあります。ペット保険に入るなら、若いうちに備えましょう。

ペット保険は、事前の見積もりで複数の保険商品を比較することをおすすめします。

2.猫用貯金

貯金箱に小銭を入れる猫

万が一、動物病院にかかった時のために貯金をしておくという方法もあります。

ただし、貯金の場合、強い意志を持って月にいくらと決めておかないと、なかなか貯金できないこともあります。大切な愛猫のためと思い、頑張って貯金したいですね。

また、貯金を始めたばかりの頃に猫が病気や怪我をしないとも限りません。猫をお迎えする時点で、ある程度の貯えがあった方が安心です。不意に保護した猫であれば話は別ですが、基本的に猫を飼うと決めたら、ある程度「猫のための貯金」を準備した上で迎え入れましょう。猫の幸せのためにも、衝動飼いは禁物です。

ペット保険では、去勢・避妊手術による入院や、ノミ・ダニの予防、ワクチン接種などは補償対象になりません。病気や怪我以外にも動物病院へ行く機会は意外と多いので、そのためにも貯金をしておくといいかもしれませんね。

猫を飼う前に

財布と猫

これから猫を飼おうと思っている場合は、経済面での準備も必要なことを知っておいた方がいいでしょう。事前にフードや食器、トイレや砂などを用意して猫をお迎えすることと思いますが、費用がかかるのは最初だけではありません。

猫も生きています。病気や怪我をすることもあります。その場合に治療費がかかるのはもちろん、病気を予防するためのワクチン接種や健康診断など、動物病院でかかる費用は意外と多いのです。

年々猫の平均寿命は延びています。室内で飼われるようになったことや、キャットフードフードの質の向上などが理由です。

その分、動物病院にかかる機会も増えました。若いうちは元気でも、高齢になれば病気を発症しやすくなります。重い病気で高額な医療費がかかることもあります。

そのことも念頭において、猫をお迎えすることを検討してほしいと思います。

まとめ

猫の足に包帯を巻く獣医師

猫の一生涯の間には、何度も獣医師に診てもらうことがあるでしょう。準備がなくて治療を諦めるなんてことにならないよう、しっかり備えをしておきたいものです。万が一の時には、適切な医療を受けさせてあげたいですね。

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