1.体温調整
猫が暑くなると寝場所を変える主な理由が体温調整です。比較的暑さに強いと言われている猫ですが、体温調整が上手なわけではありません。
日本の夏は猫にとっても暑い季節です。夏毛に切り替えただけでは体温が下がらない場合、床や日陰、風通りがいい場所を寝場所にすることで体温調整します。
夏が近づくと床に転がって体の熱を逃がそうとする猫を多く見かけるようになります。その様子が「まるで猫が落ちているみたい」とSNSで話題になることもあります。当の本人たちも気持ちよさそうなため、その愛らしさに癒されます。
とはいえ暑すぎると体温が下がらず、熱中症の恐れもあります。飼い主さんも猫の寝場所の温度調整を気にしてあげましょう。
2.野生の名残
野生で暮らしていたイエネコの祖先は、体を休めるときは樹の上や岩の隙間などに身を潜めていました。人と暮らすようになってからも、この習性は色濃く残っており高い場所や物陰を寝場所として選ぶことが多いです。
風通しのいい高い場所や冷たい日陰は、猫にとって暑い日の避暑地にピッタリです。キャットタワーやキャットハウスは猫にとって安心感があり、ストレス対策として有効であるため、できるだけ設置を検討してあげたい設備となります。
3.日光浴
猫は適度に暖かい日であれば、寝場所を窓際に変えることがあります。日光浴することで、ビタミンDやホルモンが生成される他、紫外線によって微生物の繁殖を抑制し体毛の清潔を維持する効果があります。
ただし、夏の日差しがキツイ日は暑くて猫も日光浴しにくい場合もあります。カーテンレースや遮熱カーテンを上手に取り入れることで、暑い夏でも猫が日光浴しやすくなります。
まとめ
今回は、猫が暑い日に寝場所を変える3つの理由について解説してきました。人間同様、猫も暑いと感じると涼しくて過ごしやすい場所に寝場所を移動させ、体温調整します。
しかし、肉球と鼻先にしか汗をかかない猫は人間よりも体温を下げることが苦手です。またサイベリアンやメインクーンなど長毛猫は、他の猫種よりも暑さに弱いです。油断すると脱水症状や熱中症などを引き起こしてしまう恐れもあるため、暑い季節はエアコンや扇風機なども利用し、いつもより猫に気を配ってあげる必要があります。
日本の夏は猫にとっても暑くて過酷な季節です。この機会に猫の暑さ対策を見直してみてはいかがでしょうか。