結露がただの水であれば、猫が舐めることに問題はありません。しかし、窓につく結露には次のようなものが含まれる可能性があります。あてはまるものがあれば、猫に結露を舐めさせないようにするか、舐めても大丈夫な結露になるような対策をとりましょう。
1.化学物質
猫が窓の水滴を舐めてしまうことはありがちなことですが、注意したい点の一つとして「化学物質」が挙げられます。
たとえば、ガラスクリーナーや結露防止剤などを飼い主さんが使っている場合、その成分が猫の体内に入ると考えられます。少量であればすぐに害は起きないかもしれませんが、健康によいわけではありません。
そのような洗剤や薬剤を使っているときは、愛猫が窓の水滴を舐めないように注意してください。
2.カビ
窓にカビが生えている可能性があります。もちろん、きちんと掃除している、という場合なら、問題はないかもしれません。猫が舐める前に、今一度チェックしてみると安心です。
カビには多くの種類があり、猫に病気を引き起こす種類のカビと、結露で濡れた所など家の中に発生するカビは種類が違いますので、カビを舐めると猫がすぐ病気になるわけではありません。しかし、カビの一部にはカビ毒を作り出すものもありますので、カビが生えたところを日常的に舐めさせるのはやめましょう。
もし結露を舐める猫がいて、窓際やサッシにカビが生えてしまっていたら、しっかりと取り除いてあげましょう。その際も、カビ取り剤などが猫の体内に入らないよう、気をつける必要があります。
3.タバコ
飼い主さんがタバコを吸う場合、その煙が窓ガラスに付き、結露に有害成分が含まれている可能性があります。愛猫が有害成分入りの結露を舐めてしまうのは、副流煙を吸ってしまうことと同様に避けるべきことです。人間と同様に猫にも、タバコの副流煙や有害成分によって、健康に悪い影響があると考えられます。
本来、猫がいる部屋での喫煙自体を避けた方がよいです。できれば禁煙をするか、周囲への影響に配慮しながら外で吸うようにしましょう。
4.ほこり
窓には、ほこりがついていることがあります。マメに掃除していればさほど問題はないでしょう。しかし、しばらく掃除をしておらず、窓の桟にほこりが積もっていたら、結露を猫が舐めると同時に体内に入れてしまうことになります。
ほこりを少量食べてしまったからと言ってすぐに猫に害が及ぶことはないでしょうがフケや糸くず、カビの胞子などさまざまものが入っているほこりを愛猫が飲み込んでしまうのは、衛生上よいとは決していえません。
5.ダニ
窓の水滴は放置しておくとダニの温床になりやすいので、しっかりと拭き取る必要があります。
これは愛猫が結露を舐める場合の注意ではなく、飼い主さんと猫の住環境についてのなおさら注意となりますが、カビと同様にダニやダニの糞は喘息やその他アレルギー性疾患の原因になり得ます。できるだけ結露がつくのを予防したり、ついてしまった結露を放置しないようにしましょう。
猫が窓の水滴を舐めてしまう場合には、舐めても大丈夫なように対策を講じるか、舐めさせないようにしましょう。ただ、窓の水滴を放置するのは、建物のためにも飼い主さんと猫の健康のためにもあまり良くありません。できるだけ結露を抑える工夫をしたり、結露をしっかりと拭き取るようにするとよいでしょう。
まとめ
猫はなぜか、飲み水が用意されていてもそれ以外の水分に興味を示すことがあるようです。結露もそのひとつで、「窓の水滴を舐めるのが楽しみ」という場合もあるので、猫に結露を舐めさせる場合には、猫に害がないようにしてあげましょう。