紫陽花(あじさい)には毒がある!!
梅雨時の憂鬱な気分を癒してくれる紫陽花。その美しい見た目からは想像し難いのですが、猫にとって危険な毒があります。
毒がある部位
紫陽花の場合は、葉・茎・つぼみなどほぼ全ての部位に毒があります。中でもつぼみの毒性が強く、少し噛んだだけでも重篤な症状が出る恐れがあります。
毒の正体
紫陽花には「青酸配糖体」という成分が含まれています。これが毒の正体です。この成分が消化器官に入ると、猛毒の成分に変化します。
ただ紫陽花の毒についてはわかっていない部分もあるようです。
人にも猫にも害を及ぼす
紫陽花の毒は、人にも猫にも害を及ぼします。特に猫の場合は好奇心旺盛なので要注意です。どこの部位を食べても不思議ではありません。
具体的な症状や対処法については、次の項目で詳しく紹介いたします。
人間の場合は、しその葉と間違って食べてしまうことがあります。食後、顔が赤くなる・嘔吐するなどの症状があらわれます。
猫の体に現れる症状と対処法
猫が紫陽花を食べてしまうと、次のような症状があらわれます。最後に対処法についても紹介いたします。
1.元気がなくなる
猫は元々よく寝る動物なので、元気がない状態の判断が難しいかもしれませんね。そこで見極めるポイントを挙げてみます。
- うずくまって動かない
- 家具の下や部屋の隅でじっとしている
- 途中で起きて活動することがないなど
トイレにも行かず、食事も摂らない状況は不自然です。若い猫の場合は、活発になる時間帯でも遊ばなくなります。これが元気のない状態です。
2.嘔吐
猫も人間と同様に、紫陽花を食べると嘔吐の症状が現れます。ここまでは比較的軽い症状です。
3.下痢
食べた量が多いと、お腹を下すところまで症状が進みます。
4.麻痺・痙攣
大量に食べてしまったり、発見が遅れると、毒素が体内に吸収されて全身をめぐります。その結果、麻痺や痙攣を引き起こしてしまうのです。
5.呼吸困難・昏睡
さらに重篤な症状になると、呼吸困難や昏睡を引き起こします。最悪の場合は命を落としてしまいます。
6.気づいたら病院へ
紫陽花を食べる現場に遭遇したら、口の中にあるものは取り出してください。これが応急処置になります。これが済んだら取り出した紫陽花を持って病院へ行きましょう。
もう既に飲み込んでしまった場合は、急いで病院へ連れて行ってください。毒素が取り込まれないうちに処置を受ける必要があります。
最終的には催吐剤や胃洗浄によって体外へと排出させるのですが、ご自宅で無理やり吐かせようとするのは危険なので控えてください。安全に助けるためにも獣医さんにお任せしましょう。
まとめ
猫は肉食動物ですが油断は禁物です。植物への興味が強く、実際に食べてしまうことがあります。今回は紫陽花の毒について紹介しましたが、他にも危険な花はたくさんあります。
お部屋の印象を明るくするために植物を取り入れる際は、必ず安全性を確認するように心がけましょう。
万が一食べてしまった場合は、冷静に対処してください。既に飲み込んでしまったものを無理に吐き出させるのは危険です。口に残った分だけ取り出して、病院へ行きましょう。