猫を『短命にする飼い方』とは?5つのNG行為

猫を『短命にする飼い方』とは?5つのNG行為

猫が長生きする時代になったとはいえ、注意しなければ短命になってしまうことがあります。今回は、絶対NGな危険行為と、健康に良い習慣について紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

「寿命を縮める恐れあり」なNG行為

外を散歩する猫

今や、猫の平均寿命は約16歳。20年以上生きる猫だって珍しくない時代になりました。医学の進歩やキャットフードの向上はもちろんですが、猫を取り巻く環境の変化も要因の1つです。

逆にいえば、猫に危険が及ぶような習慣があると短命になってしまう恐れがあります。ここでは、寿命を左右しかねないNG行為を5つ紹介いたします。

1.外出させる

外には危険がいっぱいです。交通事故に遭うリスク・外猫との喧嘩の末に病気になるリスク(猫エイズや白血病など)・虐待目的の誘拐に遭うリスクなどです。

これらは室内飼育にすることで、完全に防ぐことができます。キャットタワーに乗って遊んだり、おもちゃを獲物に見立てて遊ぶことでストレスを発散することができます。猫だけで外出させることは控えましょう。

2.人間の食べ物を無闇に与える

猫は肉食動物なので、人間とは臓器の構造が異なります。私達にとっては健康に良い食材でも、猫が食べると命に関わるものがあります。

例えば、ねぎ・玉ねぎ・チョコレート・ぶどうなどは絶対NGです。

その他にも死に直結するものではありませんが、注意が必要なものがあります。かまぼこ・エビ・味付きの焼き魚などです。塩分の摂りすぎやビタミンB1欠乏症(エビの場合)に繋がります。

猫が食べても大丈夫な食材もありますが、無闇に与えない方が無難です。(猫には善し悪しの判断ができないため)

3.危険な植物を飾る

植物の中にも危険なものがあります。特にユリ科の植物です。ユリは、花瓶の水を飲んだだけでも死に至るほど危険な存在です。飾ることを控えてください。

4.猫がいる部屋で喫煙する

たばこの煙に含まれる成分は、受動喫煙によって悪影響を及ぼしたり、壁や床に滞留する3次喫煙を引き起こします。

猫は床に近い場所で生活したり、壁を舐めたりします。人間以上にたばこの影響を受けやすいのです。

喫煙者がいるご家庭の猫は、将来的に悪性リンパ腫になるリスクが2.4倍高くなります。猫がいる空間は禁煙にしましょう。

5.おもちゃを放置する(特に紐状のもの)

猫は暇つぶしにひとり遊びをします。猫専用のおもちゃであれば、放置しても大丈夫だと思っていませんか?実はダメなのです。

特に、紐状のおもちゃの放置は危険です。誤飲すると腸閉塞を起こして死に至ることがあります。また、おしりの穴から紐が見えている場合は絶対に引っ張ってはいけません。紐の端が腸に引っかかり、その反対の端がおしりの穴から出ている場合、出ているひもを引っ張ることで腸が裂けてしまい危険です。絶対に引っ張らないようにしましょう。

ひも状のおもちゃで遊び終えたら必ず片付けるようにしましょう。遊ぶ際も、必ず飼い主さんが見守るようにしてください。

ひとり遊びをさせるのであれば、大きい蹴りぐるみや、転がすとおやつが出てくる知育玩具などがおすすめです。

健康に繋がる良い習慣

眠る猫

愛猫の健康のために、続けてほしい習慣についても紹介いたします。

水を飲んでもらう

いつでも新鮮な水が飲める環境を整えましょう。水分補給が苦手な場合は、時々ウエットフードを混ぜて補ってあげると良いでしょう。

お手入れをする

毛玉吐きによる嘔吐を予防するために、こまめにブラッシングをしてあげましょう。

爪切りも重要です。爪を研ぐだけでは短くなったことにはならないので、怪我をする恐れがあります。

ストレスを溜めない

愛猫が苦手とすることは控えましょう。ストレスが蓄積すると体調不良に繋がります。

異変があれば病院へ

猫の1日は人間の4日分に相当します。その分、病気の進行も早いのです。些細なことでも異変があれば、診察を受けましょう。

尿が出ない・嘔吐が止まらない・呼吸が荒いなどの症状がある場合は、その日のうちに病院へ連れて行きましょう。

夜間救急の病院を前もって調べておくと、いざという時に役立ちます。

まとめ

つまみ食いを企む猫

前もって防げたであろうことが原因で愛猫を亡くすことほど、辛く無念なことはありません。寿命を縮めてしまう要素に気をつけて、危険から守ってあげたいですね。

たとえ完全室内飼育をしていても危険は潜んでいます。猫は好奇心旺盛な動物なので、誤飲の危険性があるものや、命に関わるような食材の管理に気を配りましょう。

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