1.物が落ちるのが面白い
おそらく最初はたまたま落ちた物が転がって、狩猟本能をくすぐったのでしょう。実際猫が前肢で何かをつつく様子は、狩りで獲物が生きているかどうか確認する行為にそっくりです。
物の落下がまだ物珍しいの子猫の時期。消しゴムのような手頃な獲物なら、そのままネズミ狩りごっこが始まるのが普通です。
2.遊びの誘い
ある日猫は、飼い主さんの目の前で物を落とすと、拾って元の場所に置いてくれることに気が付きます。
「物を落とすと飼い主さんが拾ってくれる!」と学習した猫は、以後意図的に物を落とすようになっていきます。つまりこれは愛猫からの遊びのお誘い。「構ってほしい」という合図なのです。
3.飼い主さんの気を引くため
猫はさらに学習します。大きな物や飼い主さんが大事にしている物を落とすと、飼い主さんが飛んで来ることを。つまり飼い主さんのコントロールの仕方を学ぶのです。
しかし狙って落としているものの、猫自身には悪いことをしている意識は毛頭ありません。「おやつが食べたい」「一緒に遊びたい」「甘えたい」などの理由から、飼い主さんに注目してもらえる一番効果的な方法を選んだだけなのです。
物を落とさなくさせる対策とは
物を置かない
猫に「物を落とさないで」という教育は、素人にはまず無理です。もし落として欲しくないのであれば机に物を置かないか、落とせない、あるいは落ちても大丈夫なように工夫しましょう。
要求の先取りをする
個体差はありますが、欲求さえ満たされていれば怒られるのを承知で物を落とすなど普通はしないものです。
- たくさん遊ぶ
- 食事やおやつタイムの見直す
- 甘えん坊タイムを作る
など、猫のタイムスケジュールを1度考え直して、足りない物がないか探してみるのもおすすめです。
悪い条件付けをしない
物を落として呼び鈴代わりにするクセは、飼い主さんが猫に間違った条件付けしてしまうことが原因です。それには、
- 何かを落としても知らん顔すること
- 怒ったり大きな声を出さないこと
など、重要なのは無視することです。まして抱っこでイタズラを阻止するなどは最悪の方法で、「この方法なら構ってもらえる」と猫に思わせてはいけないのです。
まとめ
物を落とすのは狩りの練習のスタート地点なのですから、どんな猫でも1度はしてみる遊びです。しかしちょっとしたきっかけで、物を落として要求を通す悪癖にもなりえます。
落ちて都合の悪いものは置かないこと。しかし置いた物を猫が落とすゲームを飼い主さんと延々続けるネット動画がありますが、そんな楽しい遊びで留めておけるならそれが一番理想形ですね。