愛猫を社交的な猫に育てるコツ
猫はとても賢い動物です。
良い経験値を上げたり学習をさせることによって、社交的な性格に育つ可能性を秘めています。
今回はそのコツを4つ紹介いたします。
1.社会化期にたくさんの経験を積む
子猫が育つ過程で最も重要なのは社会化期(3〜9週齡)の過ごし方です。
この時期は何でも柔軟に受け入れられるので、人や他の動物に慣れさせるチャンスです。
この時期から一緒に過ごす動物に対しては、敵対せずに仲間意識を持つことができるようになります。
人も同様です。多くの人と触れ合うことで、人懐っこい性格になります。
ただし、ここで嫌な経験をしてしまうと、その原因となったものに強い苦手意識を持つようになるので気をつけてください。
2.社会化期に母猫から引き離さない
社会化期を母猫と共に過ごした猫の心は安定します。愛情をたっぷり受けてから成猫になれるからです。
この時期に引き離されてしまうと、分離不安症(極度の寂しがり屋)になりやすくなります。
常に不安がつきまとい、大切なものを吸収する機会を逃してしまいます。
3.安心できる環境を整える
社会化期を過ぎてしまった猫にも人馴れのチャンスは残っています。安心できる環境を整えることです。
安心できる環境とは、危険を冒さなくても美味しいご飯が食べられる・落ち着いて休める空間です。
このような場を作ってあげることで、徐々に人は怖くないと感じてもらいます。
これは主に、保護猫に対して大切にしていることです。
基本的な信頼関係が築けたら、少しずつ触れ合うことに慣れてもらいます。
4.無理強いしない
猫が苦手とすることを無理強いしないことも大切です。
例えば抱っこです。無理やり抱き抱えようとせずに、スリスリさせたり撫でたりするところから始めます。
猫が膝の上に乗ってくれたらそっと手を添えて、撫でます。降りたら引き止めずに自由にさせてあげましょう。
嫌がることを強要されなければ、人に対して苦手意識を持つことを防ぐことができます。
社交的な猫に育てるメリット
猫が社交性を身につけると、次のような場面で役立ちます。
動物病院
動物病院では、他の患者さん(犬や猫、飼い主さん)に出会うことになります。
社交的な性格であれば、知らない誰かがいる状況が苦になりません。
獣医さんとの対面時もスムーズになります。
検査や処置がストレスになっても、その他の面で疲れてしまうことを防ぐことができます。
お客様を招待する
人懐っこい猫は来客も気にしません。
普段通りの生活ができるので、脱走さえ気をつければOKです。
友人や離れて暮らす家族を招待しやすくなります。
避難所での生活
日本は地震大国です。猫と一緒に避難所に行く覚悟を持たなければなりません。社交性は避難所での生活において役立ちます。
避難所では、飼い主さんと離れたスペースで過ごすことのほうが圧倒的に多いため、知らない動物達だけになります。
この状況が苦にならなければ、愛猫にかかるストレスがぐっと減るでしょう。
まとめ
猫と社交性はあまり結びつかないワードに思えますが、工夫をすれば不可能なことではありません。
社交的な性格に育ってくれれば、あらゆる場面に対応していけます。
良い経験・猫に優しい人との触れ合い・他の動物との接点(鳴き声を聞かせるだけでも良い)を持つように意識してみてください。
ただし、全ての猫が社交的になれるわけではありません。
あまり社交的でない性格の猫の場合は、飼い主さんだけに懐く猫として個性を大切にしてあげましょう。