猫はなぜ「あご乗せ」をする?
猫は気に入ったものや、飼い主さんの体に顎を乗せることがあります。
うっとりした表情を見ていると、こちらまで幸せな気分になりますよね。
猫自身はどのような気持ちなのでしょうか。
ここでは、「あご乗せ」から見えてくる猫の気持ちを5つ紹介いたします。
1.飼い主さんに甘えたい
飼い主さんの腕や足の上に顎を乗せるのは、甘えたいという気持ちの表れです。
母猫に甘えていた子猫時代の感覚を思い出すのでしょう。
2.落ち着く
甘えたいという気持ちと同時に、体の1部を密着させることでリラックスすることもできています。これもやはり、子猫時代の名残りです。
母猫を肌で感じることで安心感を得ていたように、飼い主さんの体温をそばで感じることで気持ちが落ち着くのです。
3.信頼している
たとえ「甘えたい」という気持ちが強くても、心を許せる相手でなければ身を委ねることはできません。
急所である顎を乗せるということは、信頼している証なのです。
4.頭を休めるのにちょうど良い
頭は脳みそが詰まっているので、結構重たいパーツになります。
猫の姿勢を見ても分かるように、首や肩に負荷がかかることで疲れるのです。
「ちょうど良い高さのもの」を見つけると、ちょこんと顎を乗せて重たい頭を休めます。
ちなみに窓枠にあごを乗せると温かいので、体温をキープしたい時も乗せることがあります。
5.縄張りの主張をしている
猫の顎にはフェロモンを出す臭腺があります。
顎を乗せるだけではなくスリスリしている時は、マーキングを行っています(放尿と異なり、強烈な臭いはありません)。
「これは私のもの!」と主張したい場合は、さりげなくにおいをつけるのです。
猫にあごを乗せられたら…
猫があごを乗せてきた際は、次のように対応してあげましょう。
撫でる
猫があご乗せをしている時は、とても穏やかな気持ちでいます。
そのため、こちらも穏やかな気持ちで接してあげましょう。
このとき、耳の後ろや頬などを撫でてあげると喜びます。
一緒にだら〜んとする
猫の平熱は38.0℃のため、膝の上などにあごを乗せられるとぽかぽかと温かくなります。
その温もりを感じながら、一緒にダラダラすると気持ちが落ち着くでしょう。
飼い主さん自身も「ちょっと休憩」という気持ちで、リラックスしてみると良いかもしれません。
まとめ
猫のあご乗せには、子猫時代に感じていた安心感を求めたり、甘えたいという気持ちが隠れていました。
その他にもマーキングの意味合や、ちょうど良い場所という感覚もありましたね。
いずれにしても、警戒している場面では見られない行動です。
愛猫が頻繁にあご乗せをしているのであれば、お家が安心できる場所として機能していることになります。
あまり長時間乗られると重たいですが、ゆったりした気持ちになれるので、愛猫と幸せ気分を共有してみてはいかがでしょうか。