猫が『心を開いていない』気がする……その理由や対処法5つ

猫が『心を開いていない』気がする……その理由や対処法5つ

猫を迎えたはよいけれど、どうも心を開いてくれていないよう…。そんな悩みがあると辛いものです。なぜ猫が心を開いてくれないのか、その理由と対処法をお伝えしていきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.迎えたばかり

怖い顔の猫

猫を家に迎えたばかり。それでは心を開いていないのは当たり前です。元々猫は人見知りがある動物。

最初から心のドア全開なのは、よほど人慣れした猫か、警戒心がほぼない筆者宅のオス猫くらいでしょう。

人見知りという理由もありますが、環境が変わるのも理由のひとつ。今までいたところから飼い主さんの自宅に移ったことで、警戒心がMAXになっているのです。

一般的な猫ならば、数日危険な目に遭うことなく、ごはんなどをもらい安心できれば心を開き始めるはずです。そうなるまでムリに仲良くしようとするのではなく、猫の気持ちを最優先してあげるとよいでしょう。徐々に慣れていってくれるはずです。

2.信頼関係が築けていない

警戒中

猫とのお付き合いで大切なのは、信頼関係です。「この人は危険じゃないにゃん」と思ってもらえなければ、信頼はされません。そのためには、しっかりとお世話することが大切です。

ご飯のお世話はもちろん、トイレ掃除や身の回りのお世話をきちんと行なってみてください。その様子を、猫はじ〜っと観察しています。

また、猫が嫌がったり怖がったりすることは極力避けましょう。「ムリやり抱っこする」「追いかける」「大きな音を立てる」などを繰り返すと、信頼されない可能性が高くなります。

猫によっては警戒心が強く、なかなか信頼してもらえないケースもあるかもしれません。ですが諦めたらそこで試合終了です。根気よく少しずつでもよいから、信頼関係を築いていきましょう!

3.トラウマがある

恐れる猫

たとえば、虐待や捨てられた過去などがあると、それが人へのトラウマとなり、なかなか心を開いてくれない場合があります。かわいそうに、人からのひどい行為により、心が深くキズついてしまったのです。中には嘔吐や下痢などの症状を示す猫もいます。

そのような猫が人への信頼を取り戻し、甘えてくれるようになるまでは長い時間を要するでしょう。しかし、飼い主さんの愛が、猫の心を救うことはあるのです。そのためには全てを受け入れる勇気と、どんなことをされても許す広い心が必要です。

4.怖がりな性格

怖いにゃ

猫に1匹として、同じ猫はいません。性格も千差万別、それは、どの動物でも同じでしょう。

元々怖がりな猫は、なかなか心を開いてくれない場合があります。すぐに慣れないからといって、怒るのはやめましょう。気長に心を開いてくれるのを、待ってあげてください。

少しずつ心の距離を近づけていけば、いつかは歩み寄ってきてくれるはずです。きっと猫の方も、本当は甘えたいと思っているのです。しかし、恐怖心が先に立ってしまい、どうしても甘えられない…。

飼い主さんがいつも優しく接していれば、「あれ?怖くにゃいかも」と警戒が解ける日が、やってくるでしょう。

5.長い間野良猫だった

鋭い眼光の猫

長い間野良猫だった猫は、外の過酷な暮らしが身にしみついており、心を開いてくれない場合があります。近づけば「シャーッ!」、ご飯を与えようと思えば「シャーッ!」、撫でようものなら「シャーッ!シャーッ!シャーッ!」。どこぞの卓球選手かなにかでしょうか。

思わず嫌いになってしまいそうですが、猫の立場にもなってあげてください。外の暮らしは想像以上に過酷なのです。どこへ行っても危険と隣り合わせ。きっと心休まる瞬間など、ほとんどないでしょう。

常に警戒していなければならず、人といえばやたら大きくて怖い生き物。ましてや知らない場所に連れてこられ、これから何をされるか分かりません。

もしかしたら、危険な目に遭わされるかもしれないのです。命の危険すら感じているでしょう。身を守るのに必死な猫、あたたかい目で見守ってあげようではありませんか。

そんなつっぱった猫も、おいしいご飯をもらって温かい愛情で包んであげれば、崩落する日がくるはずです。「人って優しいんだ」。そんな思いをたくさんさせてあげてください。

まとめ

隠れる猫

猫が心を開いてくれない理由は、その猫によって異なります。どんな経緯がある猫なのか、背景を知ることが大切でしょう。一度引き受けたなら全てを受け入れ、可愛がってあげてください。

それが心のカギを開いてもらう一番の方法です。

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