1.耳ダニ
猫がよく耳を掻いたり、頭を振ったりする要因としてまず考えられるのが「耳ダニ」です。野良猫を保護したときは高確率で感染しているため、注意してください。
耳ダニは、猫から猫に移ります。先住猫がいる場合は特に要注意です。
耳ダニは正式名称「ミミヒゼンダニ」というダニの寄生が原因。感染すると真っ黒な耳垢や異臭、かゆみが生じます。猫はかゆくて耳を掻いたり頭を振ったりするのです。
掻くことで炎症が起きてしまう場合も。耳ダニは簡単に駆除できるものではありませんので、もし感染が疑われる場合は動物病院で検査してもらい、適切な処置を受けましょう。
2.アレルギー
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーが原因で、よく耳を掻いたり頭を振ったりする場合も。かゆみ、脱毛などが見られます。「もしかしたら…」と感じる場合は、一度動物病院を受診するとよいでしょう。
食物アレルギーは4型アレルギーで現段階では検査が出来ません。そのため、猫の食物アレルギーのアレルゲンを特定するのは、難しいです。今まで食べたフードに含まれる原材料を調べ、それが含まれていないフードを試しにあげていくという方法しかないのが現状です。環境のものに対するアレルギー検査は現段階でも可能です。アレルギー検査を行うことで何かしらのアドバイスはもらえるはずです。ずっと不快な症状があると、愛猫が辛いでしょう。
かゆみを抑える薬を使いつつ、アレルギーが起こらないような環境作りを行なってあげてください。ハウスダストを極力減らしたり、かゆみなどの症状が出る食べ物は与えないようにしたりご家庭でできる対策があります。
愛猫が苦しんでいるのを見るのは辛いもの。なるべく症状が出ないように注意してあげてください。
3.耳血腫
ケガや免疫異常、炎症などが原因で耳の外側が内出血して血や分泌液が耳介の中にたまってしまう病気です。腫れて熱を持ったりかゆみがある場合があるため、気になって掻く、頭を振るなどが見られます。痛いときもあり、触ろうとすると嫌がられることも。
原因はいくつか考えられるものの、実はまだはっきりとはわかっていません。治療しないと変形した耳が治らないこともあるため、早めに動物病院を受診しましょう。
予防法はこれといってありませんが、外耳炎を起こし耳を掻く刺激が原因の一つではないかと言われています。なるべく耳の異常が起きないように注意してあげてください。
4.脳の異常
猫がよく頭を振る場合は、脳に何らかの異常がある可能性があります。重症になることもあるため、早めの対処が必要です。頭を振る以外にもふらふら歩いていませんか?
このような症状が見られたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。もしかしたら重大な病気が見つかるかもしれません。
大切な愛猫の異常を早期発見するためにも、定期健診はおすすめです。状況に応じて年に1〜2回受けると安心でしょう。
5.異物が入っている
耳の中に異物が入ってしまい、それが気になってしきりに耳を掻くのかもしれません。それでも取れないと、頭を振ってどうにかしようとしているのでしょう。すぐに耳の中を確認してあげてください。
飼い主さんが取れるのであれば、愛猫にキズをつけないよう慎重に取り除いてあげましょう。しかし、耳の奥に入り込んでいる場合は、安易に取ろうとすると危険かもしれません。動物病院で処置してもらってください。
まとめ
愛猫が異常な行動をしていたら飼い主さんが慌ててしまうかもしれませんが、それでは適切な対処ができない可能性があります。まずは落ち着いて、状況を見極めてください。その上で、必要な対策を行っていきましょう!