猫から人にうつる病気ってある?5つの病気と予防策

猫から人にうつる病気ってある?5つの病気と予防策

猫から病気が移り、大変な思いをした…。意外にも、このような例は多いのです。場合によっては重症化し、命に関わる場合も。猫から人に移る病気について、知っていきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.猫ひっかき病

座っている猫

「猫ひっかき病」とはその名の通り、猫にひっかかれたり噛まれたりして発症する病気です。キズの化膿、リンパ節の腫れ、発熱などが見られます。バルトネラヘンセレという細菌が原因です。

自然に治ることもあるのですが、免疫抑制薬の投薬中やHIV感染者など免疫力が低い人がかかると重症化しやすい傾向があります。バルトネラヘンセレは猫の約7%程度が持っているといわれていますが、感染している猫自身には何の症状もありません。

猫の攻撃を受けないようにすることが予防法です。不要な恐怖を与えない、野良猫を素手で触らないなどで注意していきましょう。万が一猫によるケガを受けた場合は洗い流して消毒をし、念の為医療機関を受診してください。

2.パスツレラ症

聴診器を持った猫

猫によるケガが原因で発症する病気の中では、前述の「猫ひっかき病」に続きこの「パスツレラ症」が多いです。「パスツレラ菌」が原因ですが、なんと猫のほとんどが口内に持っています。猫を飼っていると日常的に感染する可能性があるわけです。

ですから、猫とキスをしたり口移しでご飯を与えたりするのは避けましょう。猫に噛まれなくても、スキンシップが過剰すぎると呼吸器に感染し、炎症を起こす場合もあります。

正常な免疫があれば重症化する可能性は低いですが、免疫が弱い人では気をつけなければいけません。死亡例もありますので、十分な注意しましょう。猫が原因で受傷した場合は早めに、医療機関を受診してください。

3.コリネバクテリウム・ウルセランス感染症

看護猫

「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」とは、感染した猫との接触や飛沫感染により人に移る病気です。2016年には、国内で初の死者が出たとして衝撃が走りました。

「コリネバクテリウム・ウルセランス」という細菌が原因となっており、感染した猫も風邪のような症状が現れます。「ジフテリア」に似ている病気です。「猫風邪」と見分けがつきづらい場合がありますので、もし愛猫が風邪にかかったと思ったときは早めに動物病院を受診しましょう。

猫に触った後は手を洗うなどして、衛生管理を行うことで予防になります。人用の4種混合ワクチンも有効といわれています。感染した猫に触れるときは手袋やマスクをし、過度な接触は避けましょう。

4.トキソプラズマ症

診察中

「トキソプラズマ症」は、とても小さな「トキソプラズマ」という原虫が感染することで起きる病気です。よく妊婦さんへの感染が懸念されます。猫はトキソプラズマの卵のような「オーシスト」というものを便の中に排出するため、感染源となるといわれるのです。

妊婦さんがトキソプラズマに初感染すると、胎児に深刻な影響が出る場合があります。ただ、猫がトキソプラズマの卵のようなものを出すのは初感染してから約3週間の間だけです。妊娠中に胎児に感染してしまうと胎児に影響を及ぼす場合もあります。

つまりトキソプラズマに感染したからといって、全てが危険というわけではないのです。予防には、愛猫が感染しないよう外に出さない、生肉を与えないなどの方法があります。

また妊婦さんは念の為、猫の便を掃除するのは避け、他の方が排便から24時間以内に片付けるようにしましょう。トキソプラズマのオーシストが感染力を持つのは、排出されてから24時間経ってからだからです。

トキソプラズマ感染の犯人は、猫だけではありません。ガーデニングで土をいじったり生肉を食べたりすることも原因となります。ポイントを押さえて気をつけていけば、トキソプラズマの被害は避けられるでしょう。

5.皮膚糸状菌症

医者猫

「皮膚糸状菌症」とは「真菌」というカビが皮膚に感染し、フケや赤み、脱毛、かさぶたなどが見られます。免疫が弱いとかかりやすいため、子猫によく発症する病気です。人にも感染しますので注意してください。

もし愛猫の皮膚に異常が現れたら、すぐ動物病院を受診しましょう。多頭飼いの場合は他の猫にも移る可能性が高いです。接触しないよう、部屋を隔離するなどして感染予防に努めてください。

まとめ

猫のお医者さん

猫から人に移る病気は、ご紹介した以外にもあります。いくらかわいくても猫との濃厚接触は避けること、そして触ったら手を洗うことが予防になります。適度な距離感と清潔さを保ち、大好きな愛猫との暮らしを楽しみましょう。

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