タバコの煙が猫にもたらす3大リスク
タバコは吸う人はもちろん、吸わない人にも悪影響を及ぼします。それは猫も例外ではありません。
ここでは、猫の健康を脅かす3つのリスクを紹介いたします。
1.副流煙
副流煙とは、タバコを吸っている人のそばにいることで間接的に吸い込んでしまう煙のことです。
副流煙はとても厄介な存在です。
喫煙者が直接吸う煙(主流煙)に比べ、ニコチンは2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍にもなります。更に発がん性がある化学物質まで含まれています。
主流煙よりもタチが悪い副流煙ですが、有害物質を含む煙は重たくなるため、床に溜まる性質を持っています。
つまり、人間よりも猫のほうが副流煙の影響を受けやすいのです。
2.床や壁から出る3次喫煙
タバコの煙がもたらす悪影響は副流煙だけではありません。
喫煙者の衣類や部屋の壁、カーテンなどに染み付いている第3の煙の存在があります。これを3次喫煙といいます。
猫は飼い主さんの服にスリスリしますし、床でゴロゴロしたり、壁で爪を研ぐこともあります。
副流煙と同様に、3次喫煙も猫のほうが圧倒的に影響を受けやすいのです。
3.悪性リンパ腫のリスクが上がる
人間の場合、副流煙が原因で起こり得る代表的な疾患は肺がんと虚血性心疾患です。猫の場合は異なる疾患のリスクが上がります。
それは悪性リンパ腫です。その理由は、先程も紹介したように、タバコの煙に晒されやすい環境にいるからです。
非喫煙者の家庭と、喫煙者がいる家庭を比較すると、悪性リンパ腫を発症するリスクは約2.4になります。
5年以上煙に暴露され続けると、そのリスクは3.2倍にまで上がってしまいます。
愛猫を守る手段は?
では、大切な家族である愛猫の健康をタバコの煙から守る手立てはあるのでしょうか。
できれば禁煙を
効果的な手段として、禁煙に勝るものはありません。
今現在禁煙をしようと検討中であれば、頑張ってタバコを断ちましょう。
分煙にする
どうしても禁煙は無理!1度は試みたけれ挫折した、という方も多いのではないでしょうか。
そういう場合は、分煙を徹底してください。
猫の生活拠点となっている部屋だけは、クリーンな状態を維持しましょう。
喫煙後30分は愛猫に近づかない
3次喫煙の予防策として、タバコを吸ったら30分は愛猫に近づかないのように意識しましょう。
せっかく分煙していても、飼い主さんの吐息や衣類から有害物質が出ていては残念な結果になってしまいます。
まとめ
体が小さく床に近い環境で生活する猫にとって、タバコの煙は大敵です。人間以上に影響を受けやすい特徴が揃っていましたね。
大切な愛猫を守るには、禁煙が1番です。できれば禁煙する努力をお願いします。
とはいえ、挫折する人が多いところを見ると、実際にはそう簡単ではないのでしょう。
どうしてもという場合は、分煙すること・喫煙後は愛猫と距離を置くことを習慣づけてください。