絶対NG!猫を『抱っこ嫌い』にする持ち方3つ

絶対NG!猫を『抱っこ嫌い』にする持ち方3つ

抱っこが大好きな猫もいれば、嫌がる猫もいます。猫が抱っこを嫌がる場合、猫の性格に起因する場合もありますが、飼い主さんの抱っこの仕方に問題があるのかもしれません。今回は、猫にとってNGな持ち方をご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

1.無理に抱き上げる

嫌がる猫

猫のフワフワとした体を見ていると、無性に抱っこしたくなりますよね。

しかし、猫は拘束されたり自分のペースを崩されたりするのを嫌がる場合が多く、抱っこが嫌いな猫は意外と多いでしょう。

嫌がる猫を追いかけ、無理に抱き上げるのはNGです。

無理やり抱っこされて痛い思いや嫌な思いをするとそれがトラウマとなり、「抱っこ嫌い」になってしまいます。

抱っこを嫌がる猫を抱っこに慣らすためには、猫がリラックスしているときに、猫の体をなでたり膝の上に乗せることから始めてみましょう。

2.上半身だけ持つ

抱っこされる猫

猫の両脇に手を入れ、いわゆる赤ちゃんの「高い高い」のような抱っこはNGです。

猫にとって不安定な体勢なので、猫に不安を抱かせることになります。

またこの方法で抱っこをしていて猫が暴れた時、後ろ足が飼い主さんの腕や体を引っ掛くことになり、飼い主さんにとっても安全な方法ではありません。

わきの下やお腹をチェックしたい時は、この方法で抱っこするのではなく、猫の後ろ足は地面やテーブルにつけたまま猫の両脇に手を入れて立たせたり、猫を床に寝転ばせましょう。

3.首の後ろをつまむ

首をつままれる猫

「猫の首の後ろをつまむとおとなしくなる」と昔から言われています。

まだ生まれたての子猫は一人で歩けないため、母猫が首の後ろをくわえて移動をします。

これは外敵に襲われることなく、安全に子猫を運ぶために必要なことですし、小さな子猫であれば体重が軽いため、子猫の体にとっても負担とはなりません。

一見苦しそうに見えますが、子猫の心拍数は下がり、リラックス状態であることがわかっています。

しかし、成猫の首の後ろをつまんで持ち上げるのは危険です。暴れる猫をおとなしくさせる方法としても有効ではありません。

母猫がくわえて運んであげるような時期を過ぎた猫をこのような方法で持ち上げると、体重が首の後ろ一点に集中し、大きな負担がかかります。首の皮膚や皮下組織は、成猫の全体重を支えられるようにはできていません。

体重の軽い子猫と同じように扱うのは止めましょう。

まとめ

抱っこされる猫

いかがでしたか?

飼い主さんとしては、愛猫を抱っこできるようになりたいですよね。

しかし、間違った抱っこや猫のペースや気分を無視して抱っこしようとすることは猫に不快感を与え、抱っこ嫌いにさせてしまいます。

猫を抱っこするときは、お尻の下に手を入れてあげるなどして体がを安定させると、猫にとっても落ち着ける体勢となり、飼い主さんにとっても安全な方法となります。

抱っこを嫌がる猫の飼い主さんは、日頃NGな抱っこをしていないか振り返ってみて下さいね!飼い主さんの抱っこの方法に問題がなくても、抱っこを嫌がる猫はたくさんいます。そんな猫ちゃんに抱っこを無理強いする必要はありませんが、お手入れや治療を受ける時に問題とならないよう、少しずつ人に抱っこされることに慣れさせると良いでしょう。

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