猫は『飼い方』で寿命が変わる?注意すべき5つのポイント

猫は『飼い方』で寿命が変わる?注意すべき5つのポイント

毎年、ペット保険やペットフード関連団体などが、犬や猫に関するさまざまな統計数値を調査、報告しています。その中には、自由に外と家を出入りできる猫と完全室内飼いの猫とでは、寿命に2.5年程度の差があると出ています。そこで今回は、愛猫に長生きしてもらうための、室内飼いで注意すべきポイントについてご説明します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

調査報告に見る猫の寿命と飼い方

いろいろな猫

日本のペットフード関連の団体が2020年に発表した統計調査の結果では、自由に外と家を出入りできる猫の平均寿命13.57歳に対して、完全室内飼いの猫の平均寿命が16.13歳と、飼い方によって寿命に2.5年程度の差が生じることがわかりました。

しかし、外で自由に行動できる生活の方が幸せで、一生家の中に閉じ込めておくのは可哀想なのではないかという気持ちが生じてしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。

もちろん、猫にも個性がありますし、飼い主さんによっても考え方はさまざまです。絶対的に正しいといった考え方はないのかもしれません。

しかし今回は、愛猫にできるだけ健康に長生きしてもらうということに着目した上で、完全室内飼いをする際に、より愛猫に幸せに暮らしてもらうためのポイントをまとめました。

外飼いが猫の寿命を縮める理由

車に潜り込む野良猫

まずは、なぜ外飼いだと寿命を縮めてしまうのかという理由を簡単に整理しておきましょう。

一言で言ってしまうと、家の外には猫にとっての天敵がたくさん存在するからです。

猫にとっての天敵とは、他の猫であったり猫に嫌悪感を持っている人間、他の動物たちです。

そして、車や寄生虫、細菌、ウイルス、真菌なども天敵です。

他の猫との接触でケンカに発展することで、怪我をするだけではなく感染症を移されることもあります。

猫に嫌悪感を持っている人間からは虐待を受ける可能性があります。車などによる交通事故も命に関わる問題です。

また、外に出て遠くまで行き過ぎてしまうと、帰宅できなくなるというリスクも伴います。

このように、家の外には愛猫の寿命を縮め得るリスクがたくさん存在しているのです。

猫に長生きしてもらうためのポイント

元気な猫

では、室内飼いにおける注意点を考えるための前提として、猫に長生きしてもらうためのポイントも簡単に整理してみましょう。

猫に限ったことではありませんが、一般的に健康に長生きするためには下記に注意をする必要があるといわれています。

  • 栄養管理
  • 健康管理
  • 安全管理
  • ストレス管理

これらの観点をベースに、具体的に愛猫に長生きしてもらうための注意点について考えていきましょう。

室内飼いにおける注意点

体重計と猫

1.体重管理

体重管理は、栄養管理と健康管理の両面に対してとても重要なポイントです。

猫には猫に適した栄養バランスがあり、かつそれぞれのライフステージによっても調整が必要です。

そしてこのバランスの取れた食事を「適量」与えることがポイントです。

適量とは、成猫となった猫の体重を「増やしも減らしもしない量」です。

なお、水は動物の体の大半を構成する大切な成分です。

愛猫が飲みたいと思った時に、いつでも新鮮なお水を飲めるようにしておきましょう。

2.安全管理

猫は、とても好奇心が豊かです。

そして、自分の縄張りである室内の少しの変化も見逃さずに、変化の正体を見極めようとします。

そのことを意識して室内の安全管理を行いましょう。

猫にとって禁忌な物や飲み込める大きさの物は猫の手の届くところには置かない、電気コードやコンセントにはカバーをするなど、工夫しましょう。

窓やドアなどからの脱走防止対策も大切です。

3.環境管理

ヒーターの上で眠る2匹の猫

猫は体温調節が苦手な動物でもあります。

猫にとって健康に過ごせる体温を維持させるために必要なのは、温度と湿度の管理です。

1年中を通して猫にとって快適な室温(20〜28℃)と湿度(50〜60%)を維持しましょう。

また、猫はとてもキレイ好きです。汚れたトイレは排泄を我慢させ、汚れた食器は食欲低下を招きます。

さらに室内は猫の縄張りでもあります。猫はにおいで縄張りを主張しますので、アロマや芳香剤のようなものは避けましょう。

4.健康管理

愛猫の行動やしぐさの変化は、病気のサインであることが多いです。

歩き方や眠っている時の様子、食事や飲水量とその様子、排泄物の量や形状とその様子などは、できれば簡単なメモで構わないので記録しておきましょう。

体重も、定期的に自宅で計測しましょう。

併せて、定期的な健康診断も受けましょう。血液検査や尿検査、画像検査などで、隠れた病気を早期発見することができます。

5.ストレス管理

隠れる猫

猫は、ストレスに弱いという一面も持っています。

来客や何か嫌なことが起こった時に愛猫が避難できる、身体がすっぽり入る薄暗くて四方が囲まれている隠れ家を、いくつか用意してあげましょう。

部屋全体を見渡せるような高い場所にも、愛猫だけのスペースを作ってあげてください。戸棚や冷蔵庫の上などを開放するのも良いでしょう。

急に大きな音をたてたり不意な動きを見せると、猫はとても怯えます。

猫と一緒に過ごす時には、飼い主さん自身も心を穏やかにし、落ち着いて優しく接しましょう。

狩猟本能に基づく猫の運動欲求は、かなり高いです。毎日必ず短くてもいいので一緒におもちゃを使って遊ぶ時間を作ってください。

猫にお説教をしても通じません。ストレスを与えるだけです。

しつけの基本は「ほめる」です。して欲しくないことは「されないようにする」工夫をしましょう。

「これをすると嫌なことが起きる」と思わせれば、猫はしなくなります。

まとめ

ソファで安心して寝る猫

猫の体の仕組みや習性を知り、それを大切にした住環境を整えることで、愛猫に健康で長生きしてもらうことができるはずです。

ただ外に出さないだけではなく、愛猫のための環境づくりにも気を配ってあげましょう。

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