1.病気にかかるリスク
人は猫の瞬発力には絶対かないません。
その上人の皮膚は薄く、毛皮もないので、猫の爪や牙で傷つくことであっさり血が出てしまいます。
このように猫に噛まれたり引っ掻かれたりしてなってしまう病気の代表格が「猫引っかき病(バルトネラ病)」です。
傷口から菌が入り、微熱や倦怠感などと共に、脇の下や足の付け根のリンパが腫れ上がる病気で、治るまで数週間から数カ月かかります。
ノミが媒介する病気なので野良猫や保護したての猫はもちろん、ノミの定期駆虫をしていない都市部の室内飼いの猫からも感染します。
猫は保菌していても無症状ですから、引っ掻かれて人に症状が出て初めてわかる場合がほとんどです。
2.噛みグセ引っかきグセのつくリスク
子猫は遊びの中で親きょうだいから手加減の仕方を学びます。
しかし人との関わりの中で手を噛ませたり猫パンチを許していると、猫は「噛んでも爪を立てても構わない」と学習してしまいます。
そして飼い主さんを下に見たり、あるいは飼い主さんが喜ぶと勘違いして、噛んだり引っかいたりするようになるのです(100%そうなるわけではありません)。
3.世の中に猫嫌いを増やすリスク
例えば飼い主さんの傷だらけの腕を見せられたり、猫が遊ぼうといきなり手に飛びついて来たりすれば、猫に慣れていない方は以後それがトラウマになるかもしれません。
相手が子どもならなおさらです。
猫嫌いを増やすだけでなく、子供を引っ掻いてしまった場合は親同士の関係が悪化する恐れもあるのです。
4.病院に行けなくなるリスク
手遊びなどで噛みグセ引っかきグセがついてしまった猫は、病院に行くために捕まえるのも一苦労です。
また極端な例ですが、治療台で獣医さんと戦おうとする猫は出入り禁止になることも。
もちろん猫にも負担がかかりますし、何より治療が遅れます。
5.譲渡先が見つからないリスク
あまり考えたくないことですが、万が一健康上の理由などで飼えなくなった場合には里親捜しが必要です。
そんなとき、むやみに手にかじりついて遊びたがる猫はもらい手さんに敬遠されます。
少なくとも猫初心者の里親さんなら見送りになるでしょう。
まとめ
猫と手で遊んで1番怖いのは感染症のリスクです。
また噛みグセ引っかきグセがつきやすく、クセになった場合にはさまざまなリスクを伴います。
愛猫と遊ぶときには、ちゃんと猫用おもちゃを使いましょう。
もし手で遊ぶなら少しだけ。そして噛んだり叩いたり猫キックを仕掛けてきたらすぐに切り上げ、ルール違反であることを伝えましょう。
なぜなら遊びに痛みは不要だからです。猫のお母さんもそうして子猫に教えています。私たちも見習ってみませんか?