猫と飼い主の「共依存」とは?
共依存は、依存症の人とそのお世話を献身的に行う人の関係を言いますが、人とペットの場合はお互いに依存し合う関係を指すことが多いです。
家族として一緒に暮らす猫がかわいいのは当たり前です。
猫がいるから朝早く起きる、猫のために早く帰る、そんな風に猫に合わせて生活したり、外出していても猫のことが気になるという飼い主は多いのではないでしょうか。
猫がお腹をすかせていないか、寂しがっていないかなど、猫のことを心配するのは当然の感情ですよね。
しかし、猫がいるから人と会うことを避けたり、仕事も休みがちになるなど、人間関係や生活に支障が出てしまうほど猫のことばかり考えていたら、それは依存かも知れません。
猫を溺愛していると猫の方も飼い主に依存してしまい、ひとりで過ごすことができなくなってしまいます。猫の方も飼い主に依存してしまうのです。
1.猫の分離不安症を発症してしまう
猫をかわいがるあまり、猫の方も飼い主がいないと不安になってしまう…。
これが「分離不安症」という病気です。
飼い主の姿が見えないだけで大きなストレスを感じ、問題行動を起こしたり、体調を崩してしまうことがあります。
精一杯猫のお世話をし、猫が快適に暮らせるよう工夫してあげるのは飼い主なら普通のことです。
しかし、猫を構い過ぎたり常に世話を焼く必要はありません。猫にはひとりになる時間も必要だからです。
猫にプライベートな時間と空間を提供してあげましょう。
その間、飼い主は猫以外のものに目を向けられるといいのではないでしょうか。
2.猫の健康を害してしまう
猫にかまいすぎることで起きる問題の一つに食事があります。
猫と一緒に食事ができたら楽しいですよね。
だからといって、猫に人間の食べ物を与えてはいけません。
人間の食べ物は猫にとって糖分や塩分が多過ぎたり、中毒を起こす危険性のあるものもあるからです。
猫用のフードやおやつであっても、猫が欲しがるだけ与えていると、肥満を招き、糖尿病などの原因にもなります。
猫の健康を考えるなら、猫に合った食事を、必要な量だけ与えるようにしましょう。
3.ペットロスから抜け出せない
大切な猫を失った時、ほとんどの人がペットロスに陥るのではないでしょうか。
猫の寿命は人間よりずっと短く、その寿命がつきる最後の時まで大切にしようと考えて猫を飼うことと思います。
でもその時が来れば、想像以上の悲しみが押し寄せるのは当たり前のことです。
それでも、人はいつしか愛猫との日々を大切な思い出に変えて立ち直らなければなりません。
それが、日常生活に支障をきたすほどに深刻でいつまでたっても立ち直ることができない…。
あまりにも猫が生活の中心になり過ぎていると、そのような状態になってしまいます。
猫を失った時のことを考えるのはつらいことですが、いつかはお別れの時が来るのだと理解し、心の準備をしておくことが大切です。
ペットロスについて、どんな状態に陥るのかなどを学んでおくのも効果的だそうです。
まとめ
猫と一緒にいると、疲れも嫌なことも忘れて癒される…。人間にとって猫とはそんな存在かもしれませんね。
大好きな猫と暮らせるのは幸せなことです。ただ、溺愛し過ぎて、共依存にならないよう注意も必要です。
度が過ぎてしまうと、猫の精神や健康に影響を与えてしまう可能性もあるのです。
猫の幸せを願うなら、猫の習性を理解し、猫に合った生活をさせてあげましょう。そのことが、飼い主の猫への依存を防ぐことにもなります。