猫に絶対音感があるってホント!?
人間にとって「絶対音感」は、才能の域に達する能力です。
しかし、猫にとっては特別なことではありません。言語を持たない動物は皆、絶対音感を持っています。
ここでは猫が絶対音感を持っているという裏付けや、聴力にまつわるトリビアを6つ紹介いたします。
1.猫の聴力は人間の約4倍
人間の耳が聞き取れる周波数は20Hz~20,000Hzなのに対して、猫は30Hz〜65,000Hzだといわれています。
猫の場合は、特に高音域の聞き取りを得意としています。この能力は狩りに生かされています。
2.音階を聞き分けることができる
得意分野である高音域では、各音階の5分の1から10分の1の差を聞き分けることができます。
つまり同じドの音でも、正確なドなのか微妙にズレたドなのかを判断することができるというわけです。
3.鳴き方にも音階がある説
猫は「ニャー」を基本とした鳴き声で、飼い主さんに気持ちを伝えます。
実は、各要求によって決まった音階があるかもしれないと仮説を立てた方がいます。
返事は常にドの音、甘えたいときはミの音で鳴くといった感じです。
筆者には絶対音感がないので愛猫で検証することができませんが、絶対音感をお持ちの方は実際に確かめてみると面白そうですね。
4.音階を鳴いて奏でる猫がいる
Mochaちゃんという猫は、音階を鳴いて奏でるという特技を持っています。
飼い主さんがピアノで「ドレミファソラシ」と弾くと、ドの音をニャーで表現してくれるのです。
絶対音感領域に達するのかは分かりませんが、音感があるのは確かでしょう。素晴らしいですね。Mochaちゃんはピアノとおしゃべりが大好きなのだそうです。
5.猫には1km先の音が聞こえている
猫の可聴域が広いことは1番目で紹介しましたが、驚くことに聞こえる距離も人間とは桁違いです。猫には1km先の音が聞こえています。
時々何もない場所をじーっと見つめていることはありませんか?人間には聞こえていない音に耳を傾けていると、あのような仕草になるのです。
6.抑揚の把握は難しい
絶対音感の持ち主である猫でも、1つだけ苦手なことがあります。それは、微妙なニュアンスの違いを理解することです。
猫は言語を持たないので、細かな抑揚を把握する必要性がないことが理由になります。
猫に言葉を教える際は、単語ごとに抑揚を統一すると伝わりやすくなるでしょう。
耳が良いと生活音が苦痛なのでは?
猫のように聴力が優れていると、生活音が苦になることはないのでしょうか。特にテレビの音量は、人間に合わせていても大丈夫なのでしょうか。
面白いことに、猫は興味のない音は耳に入れないという特性を備えています。
耳の構造的にも、外耳から鼓膜までが直線になっていないので、大きな音で鼓膜が破れるリスクが低いのです。
テレビが原因で難聴になることはないので、安心してください。
ただし、突発的な音(食器が落ちた音やインターホンなど)は苦手です。
猫が怖い音と感じた時にいつでもすぐに逃げられる場所を作ってあげましょう。
まとめ
猫には絶対音感があり、優れた聴力を狩りに生かしていることがわかりました。
家猫の場合は、飼い主さんとのコミュニケーションに役立てていそうですね。
また、日常生活において「興味が無い音は聞かない」というスキルも画期的でした。大事な耳を守るためとはいえ、何とも猫らしい雰囲気が漂っています。
最後にもう1つトリビアを紹介させてください。
猫は飼い主さんの声と他人の声を聞き分けることができます。そして、声を聞くだけで飼い主さんを想起することも可能なのだとか。
一緒に暮らす家族として、嬉しくなりますよね。愛猫に話しかける際は、音を意識しながら会話を楽しんでみてください。