1.メラニン色素によるもの
猫も人間と同じようにシミやほくろができます。特に毛のない鼻や唇、瞼にできることが多いです。シミやほくろが鼻にできると目立ちますね。
これらはメラニン色素によるもので、主に加齢が原因です。特に、茶トラなど、毛色の明るい猫にできやすいと言われています。
健康に問題があるものではありませんが、気をつけなければいけないのは、ほくろだと思っていたものが、実は病気によるものだった場合です。
シミやほくろがメラニン色素によるものか、病気によるものか、きちんと見分ける必要があります。
2.病気によるもの
猫の鼻にできる黒いものが病気であった場合、少しでも早く気づいて治療を行うことが重要です。
なぜなら、メラノーマと呼ばれる悪性黒色腫、つまり皮膚がんの一種の可能性があるからです。
悪性黒色腫の場合、シミやほくろと違うのは、いびつな形で、境界も不明瞭なことです。
盛り上がっていたり、赤味が見られることもあります。それがだんだん大きくなっていきます。
鼻以外にも耳や口の中などにできることがあります。腫瘍が大きくなると、顔が変形してしまうことも。治療は主に外科手術で切除します。
猫の場合、決して数は多くない稀な病気ですが、治療が遅れると転移してしまうため、早期発見が大切なのです。
鼻にできたメラノーマは良性のこともありますが、その判断は見た目では難しいですよね。
気になる場合は、やはり獣医さんに診てもらうのが安心です。
3.ケガによるかさぶた
猫の鼻にかさぶたがあるのは、小さな傷がかさぶたになったという場合がほとんど。
時間がたてば、かさぶたも自然にはがれて治ります。特に治療の必要はありません。
ただし、かさぶたの原因がケガではないこともあるので要注意。アレルギーによって痒みから掻きむしってしまい、かさぶたになっている可能性もあります。
アレルギーは、食物アレルギー、ノミアレルギー、アトピー性皮膚炎などが考えられます。
猫がひどく痒がっていたり、搔きむしっている場合には、動物病院で診てもらいましょう。
痒みがひどい場合は注射で痒みを抑えたり、薬が処方されることもあります。
アレルギーは1~2歳の頃に発症することが多く、高齢になってから発症することは稀だということです。
4.汚れによるもの
猫の鼻に黒いものができて心配していたら単なる汚れだった、ということもあります。
猫の鼻は、毎日の食事などで汚れやすく、こびりついてしまうと軽く拭いただけでは取り除けないことがあるのです。
ぬるま湯で湿らせたガーゼを使って、優しく拭いてみて下さい。シミが薄くなるようなら、ただ汚れていただけと考えられます。
きれい好きな猫はよく自分でグルーミングをしますが、それでも顔はどうしても汚れやすいので、時々チェックしてあげるといいですね。
まとめ
猫の鼻に黒いものができる原因は色々あります。
心配のないことが多いですが、中には病気やアレルギーが関係しているものもあります。
そのため、日頃からスキンシップを大切にして猫の健康状態を把握できるといいですね。
そうすれば、鼻のシミ・ほくろ・かさぶたの原因も思い当たることがあるかもしれません。
病気やアレルギーが心配な時は、獣医さんで診てもらって下さいね。