『弱っている猫』に起こる4つの変化

『弱っている猫』に起こる4つの変化

いつもは俊敏な猫が、なんだか今日は動きが鈍い…。そんなときは弱っているのかもしれません。猫が弱っていると、どんな変化が起こるのでしょうか?参考にしていただけると幸いです。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.体温が低くなる

寝ている猫

猫が弱るときは、体温が低くなっている場合が多いです。通常であれば猫の体温は平均38度程度ありますので、さわって冷たいと感じた場合は低体温になっている可能性があります。命に関わるため、すぐに対策が必要です。

湯たんぽやペットボトルにお湯を入れたもので温めてあげてください。カイロでも大丈夫です。突然体の中心を温めるのではなく、心臓から遠い足先やお尻などから温めるようにしてあげてください。

ダンボールで構わないので下に毛布やタオルなどを敷いてあげると快適にすごせます。暑くなりすぎたときに猫が自由に移動できるよう、少し大きめの箱の方がよいでしょう。

2.ぐったりする

ぐったり

動く元気もないくらい弱ってしまっていると、ぐったりしてしまい命が危険です。

病気の場合もあれば、低血糖などでもぐったりしてしまうことがあります。低血糖の場合はブドウ糖、もしくはガムシロップやスポーツドリンクなどで糖分を与えてあげましょう。

それだけでは栄養が十分ではないため、食べられるようならキャットフード、もしくは猫用ミルクを与えます。

ノミやダニが寄生して吸血することでぐったりしてしまうこともあります。ノミやダニは動物病院を受診して、駆虫してもらいましょう。

下手に指で取ろうとすると潰して卵が飛び散ってしまったり、体の一部が残ってしまったりしてよいとはいえません。また人に移る可能性もありますので、根本的な解決には動物病院の受診をお勧めします。

3.食欲がなくなる

倒れる

弱っていてご飯を食べる元気がないこともあります。猫風邪などを引いて鼻がグジュグジュだと食べ物の匂いがしないため、目の前にご飯があっても食べない場合も。

動物病院の受診は必須です。場合によっては点滴を受ける必要があるかもしれません。鼻水のひどい猫にはなるべく、匂いが強いものをトッピングしてあげると、ご飯だと気がつきやすくなります。

また、電子レンジで温めてあげると匂いが出てくるので温めることもいいかもしれません。

栄養のあるご飯を与えてあげてください。食べられれば回復できる可能性は十分にあります。猫の食欲を刺激して、たくさん食べてもらいましょう。

4.意識がなくなる

子猫

低血糖やケガや病気などで意識がなくなる場合も。

かなり危険な状態です。低血糖で意識がないときはブドウ糖を飲ませると危ないので、頬の内側に塗ってあげましょう。できるだけ早く動物病院を受診することも大切です。

深夜であっても診察してくれる病院がありますので、探して受診するとよいでしょう。

また獣医師に相談できる電話やサイトなどもあるため、応急処置の方法を確認することも可能です。できるだけの対策をしてあげてください。

まとめ

細い猫

たとえば野良猫が弱っていると、普通なら人が近づけば逃げるのに、全く逃げずにその場にとどまっていることがあります。

逃げる力がなくなっているのでしょう。もしくはもう自分だけではどうにもならないと悟って、人の助けを求めている可能性もあります。

そのままだったら消えていってしまうかもしれない命を、人が手を差し伸べて救えるかもしれません。できることはしてあげたいですね。そしてひとりでも多くの方が、猫を救ってくれますよう祈ります。

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