1.アルコールを分解できない
猫の体はアルコールを分解できません。人にはある分解酵素を猫は持っていないからです。そのため、猫がアルコールを口にすると、分解されずに体内に残ります。
これは一体どういうことなのでしょうか?猫もアルコールによって酔っぱらいます。人であれば時間が経つにつれ分解が進み、何時間かすれば酔いが覚めますが、猫は酔っ払ったままなのです。
2.中毒の可能性
猫がアルコールを摂取すると、中毒になってしまう可能性があります。少量でも危険です。たとえアルコール消毒液であっても、猫には触れさせてはいけません。
ひどいときには意識を失う場合もあります。万が一猫がアルコールに触れてしまったときはすぐ動物病院へ連れて行きましょう。その際、いつ頃アルコールを摂取したのかやアルコールの種類、摂取した量を確認しておいてください。
診察の助けとなります。愛猫の命を守るためですから、なるべく正確な情報を確認しておきましょう。
3.死亡リスクも
最悪の場合、死に至るケースもあります。3kgの猫であれば150ccのアルコールが致死量です。これだけの量を一気に飲むことはさすがにほぼないと考えられますが、少量でも影響があることを考えると、なるべく愛猫からアルコールを遠ざけるのが正解でしょう。
死亡しないまでもアルコールによって内臓にダメージを負い、その後の病気にかかるリスクが高まります。それが寿命に影響する場合があるのです。
案1:必ず乾かす
アルコールは時間が経てば揮発しますので、完全に乾けば安全です。日頃アルコールの入った消毒液で室内を消毒する機会があると思いますが、乾く前に猫を近づけるのはやめてください。
消毒する際は猫を別室にいさせ、アルコールが完全に乾いたと確認できたら戻すと安全でしょう。乾いていない消毒液がついたままの手で愛猫に触れるのも避けた方がよいです。必ず乾いてからにしてください。
案2:猫用の消毒を
もし愛猫を消毒したい場合は、猫用の消毒液を使うとよいでしょう。ただ猫用として販売していてもアルコールの入っている商品はあります。
また保湿剤のプロピレングリコール(PG)や保存料の安息香酸ナトリウム、香料にも注意が必要です。成分表記をチェックして、これらの使われていない商品を選ぶと安心でしょう。
まとめ
消毒に必須ともいえるアルコールですが、猫には毒と覚えておいてください。なるべく猫には触れさせないことが大切です。万が一愛猫がアルコールを飲み込むなどしてしまった場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。