1.不妊手術
不妊手術をすると、愛猫の性格が変わった!と思う飼い主さんは多いようです。一般的には穏やかになる傾向があります。本能の支配が減るからでしょう。
オス猫ではマーキングが減る、もしくはやらなくなるようになります。これにより、家の中が清潔に保てるように。
オス猫もメス猫も、発情期になると相手を探し求めるため、脱走を企てることがあります。ですが不妊手術を行うとその必要がなくなるので、愛猫が外に出てしまうリスクが減るのです。
一説には、子猫の性格のままになる、という話も。いつも母猫代わりの飼い主さんが側にいてくれる上、子孫を残さなくてよいため、大人にならなくても大丈夫な環境だからかもしれません。
子猫のうちに不妊手術を行った場合はさほど性格の変化を感じない可能性がありますが、手術にはたくさんのメリットがあります。病気の予防、性衝動による危険行動の抑制、飼い主のいない猫を増やさないなど。
現在の日本における野良猫を取り巻く状況は悲惨です。猫の未来を明るくしていくためにも、不妊手術は有効な手段といえるでしょう。
2.環境変化
猫は環境の変化に弱いです。引っ越しや大規模な模様替え、来客、新入り猫などがあるとストレスを感じ、性格が変わったように思えることがあります。
突然ビクビクしだしたりよそよそしくなった場合は、警戒しているのでしょう。ちょっとした物音にもビクゥッとなってしまうかもしれません。
猫のストレスケアは必須です。引っ越しなどいたしかたない場合はなるべく負担にならないよう、それまで猫が使っていたお気に入りのベッドや毛布なども一緒に新居へ運んでください。自分のニオイがすると安心します。
あまりにストレスに敏感な猫の場合は、ひどく体調を崩すことも。猫にとって大きな環境変化が予測される場合は、動物病院に相談して心を落ち着かせるための薬を処方してもらうことも検討してください。
新入り猫に特に強いストレスを感じる傾向があるため、先住猫を優先させてケアしていきましょう。飼い主さんが新入り猫の方に比重をおいてしまうと、大きな負担をかけてしまいます。気をつけてください。
3.成長
猫が成長したことにより、性格が変わったと思う場合もあります。子猫の頃は遊びたい盛りでせわしなく動いていますが、成猫になるにつれだんだんと落ち着いてくるのです。生後半年もすぎれば、だんだんとそのようになっていくでしょう。
一般的な猫は1歳で成猫になりますので、その頃には子猫期に比べるとかなり落ち着いてきます。今まで興味のあったおもちゃに、何の反応も示さなくなるかもしれません。その態度たるや、氷のごとき冷たいものとなるでしょう。
そうならなくても子猫時代よりも活発さがなくなる傾向があります。成長による変化ですので、特に心配することはありません。
4.老化
老化により、性格が変わることも。甘えん坊になる、反応が鈍くなる、夜鳴きをするようになったなどです。怒りっぽくなる場合もあるのだとか。
老化によって変わっているだけでなく、認知症のために性格の変化が見られる場合もあります。単なる歳だと片付けず、一度動物病院で診てもらうと安心でしょう。
5.病気
脳腫瘍などの神経疾患やホルモンの病気によって「性格が変わった?」と思う例も多くあります。甲状腺機能亢進症というホルモンの過剰分泌が起きる病気では、とても元気になるのが特徴です。
中〜高齢猫に多い病気ですが、食欲が旺盛になったり目がランランとして活発になったりします。病気の初期は元気ですが進行するとやはり弱っていくので、愛猫が活動的になった時点で受診をする必要があるでしょう。
また、犬で以前から知られていた激怒症候群という、突如として攻撃的になる病気の可能性が、近年猫においても示唆されています。
原因ははっきりしてはおらず、おそらくてんかんではないか、といわれています。何の前触れもなく攻撃してくるので、性格が変わったと思う場合があるでしょう。
まとめ
猫の性格はさまざまな要因で変化することがあるようです。愛猫の様子がいつもと違うと感じた場合は原因に当たりをつけ、適切な対処していきましょう。