猫の見た目や行動では『気づきにくい病気』5つ!初期症状や絶対すべき対策とは?

猫の見た目や行動では『気づきにくい病気』5つ!初期症状や絶対すべき対策とは?

猫が病気になると、大抵はさまざまな症状がでてきますが…。病気の中には飼い主さんが気がつきにくいものもあるのです。それはどんな病気でしょうか?初期症状や対策には、どんなものがあるかもチェックしていきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.甲状腺機能亢進症

診察を受ける猫

甲状腺機能亢進症は10歳以上の高齢猫がかかりやすい病気です。なぜか年齢を重ねると甲状腺が肥大してくる傾向があり、そのためにホルモンがたくさん分泌されるようになります。代謝が上がるため、突然食欲が増えたりとても活発に動いたり、一見元気になったように感じます。

飼い主さんからすると、そんな状態の愛猫を見てまさか病気だとは思わないでしょう。発見が遅れがちになってしまいます。甲状腺機能亢進症の症状は下痢や嘔吐などの場合もありますので、愛猫の異常を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。

血液検査と触診などで診断可能です。猫が高齢になると人間と一緒でさまざまな病気にかかりやすくなりますので、定期的な健康診断を受けるとよいでしょう。その際、血液検査を受けるとこの病気の早期発見につながるかもしれません。

2.腎臓病

具合の悪そうな猫

高齢の猫は腎臓病になりやすいといわれています。人や犬では活発に働いているAIMタンパクが、猫の体内ではあまり活動していないためです。通常であれば腎臓のゴミをそのタンパク質がお掃除してくれるのですが、猫の場合はお掃除されないため、たまりやすくなってしまっています。

ゴミが詰まることで、腎臓はだんだんと壊れていくのです。このAIMタンパクについては、現在研究を進められている段階です。将来的にこのタンパクを利用した治療薬が販売されることが期待されています。

腎臓病の初期では元気や食欲に変化があまりないため、気づきにくいでしょう。ただ「多飲多尿」が見られる可能性がありますので、日頃から猫の行動を注意しておくと早期発見につながりやすいです。

3.心筋症

抱っこされる猫

心筋症には大きく分けて3つ種類があります。猫に多いのは心臓の筋肉が異常に分厚くなってしまう「肥大型心筋症」です。そのため、どんどん心臓の中が狭くなっていき、全身の血流が悪くなります。

心筋症はそれだけではなく、血流の乱流が起きるので血栓ができる可能性があるのです。それが後ろ足の動脈に詰まり、突然足が動かなくなります。

ただ、初期症状はほとんどありません。ですので気づきにくい病気なのです。

日頃から猫の心拍数を測っておくとある程度異常に気がつけるでしょう。もし心筋症になっている場合は、心拍数が多くなっています。また、定期的な健康診断も受けると安心です。

遺伝子検査を受けるのも、早期発見へとつながるでしょう。

4.糖尿病

注射を受ける猫

糖尿病になると多飲多尿や体重減少、食欲増加などが見られます。ただ初期では元気や食欲がありますので、気がつかないケースが多いのです。飲水量や食欲の変化、体重減少には注意しておきましょう。

肥満が原因の一つとなっていますので、栄養バランスや食事の量をしっかりと管理しておきましょう。適度な運動を促すことも大切です。

5.肝臓、すい臓病

病院

肝臓やすい臓の病気にかかっても症状が現れにくいため、気がつくのが遅れがちです。それでも初期には嘔吐が見られる場合が。ただ猫が吐くのは珍しくないため、見逃してしまうことはあるでしょう。

早期発見をするには、定期的な健診がオススメです。また肥満にさせないことで予防につながります。愛猫の健康管理をしっかりと行ってあげましょう。

まとめ

聴診器と子猫たち

愛猫の健康は、どの飼い主さんも願っているでしょう。日頃の観察や対策次第で、未来は変わってくるはずです。できることを、行っていきましょう!

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