猫の『耳が熱くなる』3つの原因と対処法

猫の『耳が熱くなる』3つの原因と対処法

猫の耳が熱くなるという現象には、様々な要因があります。心配のないケースから注意してほしいケース、それぞれの対処法について詳しく紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

愛猫の耳が熱い!!大丈夫なの?

撫でられる猫

時々、愛猫の耳が熱いと感じることはありませんか?熱が出ているのかもしれないと心配になりますよね。

実は、ほとんどの場合は一時的なもので問題ありません。耳が熱くなるという現象は、次のような理由で起こります。

1.体温調節をしている

猫は汗をかいて熱を逃がすことができません。基本的には気化熱を利用しているのですが、一部放熱できる部位が存在します。

耳はその1つです。被毛が薄く、毛細血管が豊富なため、熱を逃がすことができるのです。体温調節が必要にときは、自然と耳が熱くなります。

室内が暑いと感じたら、空調の調節をしてあげましょう。

2.眠い

動物が眠りに入るためには適度に体温を下げ、脳の温度を下げる必要があります。猫も体温を下げるために、耳から放熱するのです。

眠そうなタイミングで耳が熱くなるのは、心地よい睡眠に向かっている証拠です。安心して眠れるように物音に気をつけてあげてください。

3.興奮している

遊びに熱中した後も耳が熱くなります。これはクールダウンをするためなので、自然と治まります。

また、大嫌いな動物病院で興奮したときも同様の現象が起こります。これも一時的で、落ち着けば元に戻ります。

注意が必要なケースもある!!

氷嚢を乗せる猫

大半は生理現象のようなものでしたが、次に紹介するようなケースは要注意です。

他にも症状がある

耳が熱いという現象の他に、以下の症状があれば診察を受けてください。

  • 食欲不振元気がない
  • 消化器症状(下痢や嘔吐)
  • くしゃみ、鼻水、目やに

これらは猫風邪に多い症状で、同時に耳に熱感がある場合は発熱している可能性があります。

子猫やシニアの場合は抵抗力が弱いので、気づいた時点で病院に連れていってください。

夏場は熱中症の可能性も

猫は熱中症になりやすい動物です。理由は最初に挙げように、体内の熱を逃がすことが困難だからです。

耳が熱い以外にも、以下のような症状があれば熱中症を疑いましょう。

  • ハァハァと口で呼吸をしている
  • 足元がふらつく
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 下痢や嘔吐など

これらの症状が見られたら、冷たいタオルで覆う、太い血管(首・脇の下・太もも)をタオルで包んだ保冷剤で冷やすなどの応急処置を行ってから病院に連れて行きましょう。

まとめ

笑う猫

「耳が熱い」という現象が現れたときは、そのシチュエーションと、その他の症状の有無を確認してください。

症状がなく、シチュエーション的に生理現象として納得できる場合は問題ありません。

逆に不自然な状況で、なおかつ何らかの症状がある場合は体調不良を疑いましょう。

中でも「熱中症」は応急処置が重要です。慌てずに対処してから病院に連れて行ってあげましょう。

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