飼い主はなぜ猫を捨てるの?『捨て猫』が後を絶たない3つの理由

飼い主はなぜ猫を捨てるの?『捨て猫』が後を絶たない3つの理由

捨て猫はなぜ後を絶たないのでしょうか。捨てられた猫達はどうなるのでしょうか。今回は、捨て猫が絶えない理由と、保健所で迎える最期について紹介いたします。繊細な方は気をつけてお読みください。

元飼い主が猫を手放した理由

悲しそうな猫

一旦は猫の飼い主になったのに、手放してしまう人がいます。どのような理由で猫を捨ててしまうのでしょうか?

ここでは「猫を手放す理由」としてよく挙げられるものを抜粋してご紹介いたします。

大きくなったら可愛くなくなった

人間の赤ちゃんもそうですが、成長と共に顔立ちや容姿が変化します。

生きていれば当たり前の現象です。もちろん、猫も大きくなれば雰囲気が変わります。

「子猫の頃は可愛かったのに…」という主張は、正直申し上げて本当に猫が好きな人が飼い主になったのかすら疑ってしまいます。

言うことを聞かない

「第一印象は大人しそうだったのに、いざ家族になってみたら言うことを聞かなかった。」「挙句の果てに家がボロボロになったため、捨ててしまった。」

これもよく耳にする理由です。猫はロボットではないので、思い通りにはなりません。

そして、言うことを聞いてくれなかった背景には、猫の習性が関与していることが多いのです。

猫と暮らす前に、知っておかなければならない習性については後に詳しく紹介いたします。

生活環境の変化

人生には転勤や結婚、出産など、いくつかターニングポイントがあります。その過程で、自分の都合に合わなくなったために愛猫を捨ててしまう人がいます。

やむを得ない事情で手放さなければならないこともあるでしょう。だからといって「捨てる」という行為はあまりにも無責任です。

捨て猫が絶えない理由

怯える猫

捨て猫が絶えない背景には何があるのでしょうか。

その理由を、先ほどの内容とリンクさせながら紹介いたします。

1.理想と現実のギャップが大きい

TwitterやInstagramには、猫の愛らしい姿がアップされています。しかしこれは、日常のほんの一部分に過ぎません。

猫との生活は、キラキラしたものばかりではないのが現状です。

子猫時代はヤンチャですし、排泄物は強烈な臭いを放ちます。毛玉を吐いたり、病気になることもあります。

理想と現実のギャップがあまりに大きいと、挫折してしまうことがあります。

容姿に対しても同様です。個体によっては予想以上に大きくなることがあります。

2.猫のことをあまり知らない

猫には、生きるために欠かせない習性がいくつかあります。

  • 爪を研ぐ
  • 未避妊の猫であればマーキングをする
  • 動くものにじゃれる(狩りの真似事)

これらは、飼い主さんにとっては都合の悪い困り行動です。しかし習性なので、注意されても「悪いことをしている」という自覚を持つことができません。

「言うことを聞かない」の真相はこれなのです。猫のことを知り、習性を生かせる環境を整えることが大切なのです。

マーキングに関しては、避妊手術を受けることで改善することができます。

3.猫は人がいなくても大丈夫という誤解

猫はひとりでも生きていけると思っていませんか。そっと世に放つことで、優しい人が拾ってくれると安易に考えていませんか。

どちらも誤解です。外の世界を知らない猫は、野良猫としては生きられません。仮に元野良猫だったとしても、新たな縄張りを築くことは簡単ではないのです。

そして、優しい人や温もりに満ちた環境に保護される猫は、そう多くはありません。ほとんどは事故に遭ったり、怪我や病院で孤独なまま命を落としてしまいます。

保健所の「ドリームボックス」とは?

猫の墓

皆様は「ドリームボックス」という言葉をご存知でしょうか。保健所内にある猫を「殺処分」するための装置のことです。

ではなぜこのような名で呼ばれているのでしょうか。

それは、「眠るように旅立てる」という意味があるそうです。しかし本当にそうなのでしょうか。炭酸ガスによって窒息死させられる猫が苦しまないはずがありません。

想像してみてください。人間に裏切られ、安らかに旅立てると騙され、拷問を受けながら命を落とすのです。保健所に持ち込まれた猫たちには、あまりにも惨たらしい最期が待っているのです。

まとめ

物思いにふける猫

猫ブームの影には必ず闇が潜んでいます。「癒される」を強調し過ぎる報道の在り方や、猫は飼いやすい動物という言葉の独り歩き。これらは不幸な猫を増やしかねない危険な要素です。

確かに猫は可愛らしいですが、ただ可愛いだけではありません。猫を家族に迎えるということは、相当な覚悟が必要なのです。

この度は、人間の勝手に振り回される猫が増えないようにという思いから、少し強い口調で書かせていただきました。

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