猫がトイレに行かなくなる6つの原因と対処法

猫がトイレに行かなくなる6つの原因と対処法

猫はとても綺麗好きです。そんな猫がトイレを使わないということは、単なる困り行動ではありません。今回は、粗相に多い原因や対処法について紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫がトイレに行かない…原因は?

砂をこぼす猫

愛猫が急にトイレに行かなくなった、あるいはトイレ以外の場所で用を足してしまう。どちらも一大事ですよね。

猫は本来、トイレを覚えやすい動物です。そのため、トイレにまつわるトラブルには必ず原因があります。

ここでは、よくある原因を6つ紹介いたします。

1.トイレが汚れている

慌ただしい生活の中で、ついトイレ掃除を忘れていませんか?

猫はにおいに敏感なので、汚れたままでは使うことができません。

我慢の果てに粗相をしてしまうこともありますし、不満から別の場所にマーキングをしてしまうこともあります。

2.トイレの環境が変わった

猫は環境の変化が苦手な動物です。それはトイレの環境も同様で、トイレの位置や砂の種類が変わっただけでも警戒してしまうことがあります。

3.トイレ中に嫌な思いをした

トイレに手をかけて不安そうな猫

用を足している最中は無防備になります。

このタイミングで嫌な経験をしてしまうと、トイレに対する恐怖心が芽生えてしまいます。

4.不安がある

猫も不安を抱くことがあります。

不安要素としては、他の猫に邪魔される、留守番中に怖い思いをした、など多岐にわたります。

中には、飼い主さん側のストレスを汲み取って不安になってしまう猫もいます。

5.病気の可能性も

膀胱炎や尿路結石などの泌尿器系の病気、腸炎や下痢気味などの消化器系の病気など、体調不良が原因で粗相をしてしまうこともあります。

6.縄張りの主張

特にオス猫に多い行動ですが、縄張りの主張によるスプレー行為があります。いわゆるマーキングです。

マーキング目的の尿は、通常の尿に比べて臭いが強烈です。繁殖を望まない場合は、去勢手術を受けることも検討してください。

困った粗相の対処法

猫博士

トイレのトラブルは困り行動です。しかし、頭ごなしに叱ることは得策ではありません。かえってストレスを抱えることにより、自体が悪化する恐れがあります。

冒頭で紹介したように、トイレにまつわる問題には必ず原因があります。その原因に応じて、対応することが大切です。

いくつか対処法を紹介いたします。

落ち着いて排泄できるようにする

風通しに配慮しながらも、できるだけ隅の方にトイレスペースを設けましょう。

多頭飼育の場合は、デリケートな子専用のトイレを確保してください。

トイレを新調する際は、できる限り同じタイプのものが好ましいでしょう。

砂を変更する際は、新しい砂に少量の古い砂を混ぜることをおすすめします。

こまめに掃除する

愛猫自身のにおいが残っている分には大丈夫なのですが、排泄物が残っていることには抵抗を感じてしまいます。

心地よく排泄できるように、排泄物はこまめに除去してあげてください。

ストレスへの配慮

特定のストレス要因や不安要素が分かっている場合は、その要因を排除するように心がけましょう。

異変があれば病院へ

排尿や排便の様子に違和感がある、唸り声をあげて排泄しているなどの異変があれば、診察を受けてください。

特に異変がない場合でも、粗相の改善が見られないようであれば獣医さんに相談してみましょう。

適切な検査や診察を行うことで、思わぬ糸口が見えることもあります。

まとめ

トイレの前の猫

猫の粗相はイタズラではありません。何かしらの訳があってしています。頭を抱える問題ではありますが、冷静に対処しましょう。

粗相をしてしまった箇所は、ペット用の消臭スプレーなどを活用しながら綺麗に拭き取るようにしてください。

臭いが残っていると再び排尿する可能性が高いので、念入りに掃除しましょう。

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