猫は仲間の死を理解している?
同居猫を亡くした猫は、普段とは明らかに異なる行動を取ることがあります。
「死」という概念があるかどうかは分かりませんが、別れの寂しさは感じていると思われます。
人間だけじゃない「ペットロス」
冒頭でも触れましたが、仲間を失った猫には異変が現れます。ペットロスに陥るのは人間だけではないのです。
具体的な行動の変化について紹介いたします。
同居猫を探し回る
同居猫が普段過ごしていた場所へ何度も出向き、ウロウロと探し回ることがあります。
ちょっとした物音でも反応し、確認しては切ない表情を浮かべます。
食欲や元気がなくなる
人間と同様に、猫も元気がなくなり食欲も落ちてしまうことがあります。
高齢猫の場合は、この出来事をきっかけに衰弱してしまうこともあるでしょう。
若い猫も3日間食事ができなければ、肝臓に負担がかかってしまいます。
飼い主さんに甘える
飼い主さんが違和感を覚えるほど、甘えっ子になることがあります。
猫の場合は、寂しさ以上に不安に駆られている可能性があります。
急に仲間がいなくなり、飼い主さんも悲しそうにしている様子から「非常事態」だと感じてしまうのです。
ペットロスになりやすい猫
ペットロスになりやすい猫には、次のような特徴があります。
高齢の猫
急に仲間がいなくなったことで、張り合いがなくなってしまいます。
特に親しくしていた猫
亡くなった猫と仲良くしていた猫は、突然の別れをなかなか受け入れられないでしょう。寂しさから、よく鳴くようになることもあります。
亡くなった猫が好きだった猫
猫にも「好き」という感情があります。相思相愛なら尚更ですが、片思いでも別れは辛いものです。
急に消えていなくなってしまった事実を受け入れるには、時間がかかります。
ペットロスの愛猫にできること
飼い主さんご自身が辛い時ではありますが、残された愛猫も混乱の日々を送っています。
愛猫がペットロスになってしまったら、次のようなサポートをしてあげてください。共に支え合うことが、お互いの癒しにつながります。
そばにいてあげる
かけてあげる言葉は見つからないかもしれませんが、こういう時はそばにいてあげるだけで十分支えになります。
以前よりも甘えるようになったと感じたら、気が済むまで甘えさせてあげましょう。
動画があれば見せてあげる
仲間を探して鳴くようであれば、動画を見せてあげてください。猫は音声に反応するので、仲間の声が入ったものを探してみてください。
食事を促す
先程も紹介しましたが、食べられなくなることは深刻なことです。
いつものフードを人肌程度に温める、ウエットフードを加えてみるなどの工夫をして、食事を促しましょう。
それでも食べられず、3日間が経過してしまった場合は診察を受けてください。
まとめ
猫が死別という別れ方を理解しているかどうかは分かりません。それでも、突然の別れが混乱を招くことは事実です。
寂しさや不安など、複雑な心境から心身共に不安定になってしまうことがあります。猫にもペットロスがあることを理解してあげてください。
しばらくの間は悲しみを共有し、一緒に過ごす時間を大切にしてください。すぐに新しい仲間を迎えることは控えたほうが良いでしょう。
猫の中には、仲間との死別をきっかけに縄張りが強くなることがあります。精神的にも新入りを受け入れられる心境ではありません。喪失感から完全に立ち直ることができてから、慎重に検討しましょう。