1.高齢の猫、子猫
10歳ごろになると猫は高齢期に入ります。老化によって体の機能が衰えてきます。
体温調節機能も衰えてくるため、暑い夏は熱中症に注意が必要です。
暑さのためあまり動きたがらない高齢猫もいて、水を飲む量が少なくなることもあります。
子猫も熱中症にかかりやすいです。体の機能が未熟であるため、体温調節が上手にできないからです。
2.持病がある猫
病気で体力が落ちている猫、手術したばかりで自由に動けない猫などは熱中症にかかりやすいです。
呼吸器や循環器の病気がある猫は体から熱を放出することがうまくできない場合があるので注意が必要です。
3.太っている猫
肥満の猫は皮下脂肪によって熱がこもりやすいです。また、脂肪が気管を圧迫しスムーズに呼吸で熱を放出できない場合があります。
4.長毛の猫
被毛が長い猫は体の熱がこもりやすいです。
冬は保温効果があるので良いのですが、夏はそれによって熱中症のリスクがあります。
また、毛量が多い猫も同じように熱がこもりやすいです。
5.鼻が低い猫
エキゾチックショートヘアやスコティッシュフォールドなどの猫はつぶれた鼻が特徴ですよね。しかし、その鼻の構造によってスムーズな呼吸がしにくく、鼻から熱を放出しづらいです。
猫は人のように全身に汗をかいての体温調節ができませんから、鼻が体の熱を逃すために重要な器官です。鼻が短いことは熱中症リスクを格段に上げてしまうのです。
猫の熱中症対策
室温、湿度が高くならないようにする
窓を開ける、換気扇、扇風機などを使って風通しが良くなるようにしたり、カーテンを閉めて直射日光が当たらないようにします。
窓を開けても暑いときや留守にするときは冷房を利用しましょう。室温28℃、湿度50%位になるように設定します。
冷房が苦手な猫もいるので、冷房がない部屋を行き来できるようにしておいたり、1部屋しかない場合は冬用ベッドなどを用意しておくといいです。
複数の部屋がある場合は、部屋を開放しておくと、停電で冷房が止まってしまった場合でも猫が自分で涼しい場所を探して行くことができます。
猫用のひんやりグッズを用意する
ひんやりマットや夏用の猫ベッドなど猫が気持ちよく過ごせるグッズを用意してみましょう。
猫が水を飲む工夫をする
もともと猫は積極的に水を飲まない生き物です。
水を飲む量が少ないと熱中症になりやすいだけでなく、おしっこに関わる病気などにもなりやすいです。
ウェットフード、水飲み場を増やす、自動給水器で流れる水を作るなど、猫が水分補給をする工夫をしましょう。
移動も注意
熱中症は室内だけでなく、キャリーバッグや車での移動中にもなる可能性があります。
直射日光が当たらないようにする、タオルで包んだ保冷剤をキャリーバッグに入れる、車の冷房を使う、車内に猫を置いたままにしないなど、注意しましょう。
ブラッシング
ブラッシングをして抜け毛を取り除くことで、風通しがよくなり猫の体に熱がこもるのを防げます。
まとめ
猫も熱中症になる危険があり、熱中症にかかりやすい共通点というものがあります。
体温調節をうまくできない高齢猫や子猫、病気の猫、肥満の猫、被毛が長い猫、短頭種の猫などは注意が必要です。
猫が熱中症の心配がなく安心して暮らせるように対策をしてあげましょう。