猫はなぜ『電気コード』を噛むの?4つのワケと事故防止策

猫はなぜ『電気コード』を噛むの?4つのワケと事故防止策

猫のいたずらは可愛いですが、電気コードはいただけません。猫だけでなく家族のやけどや感電事故、さらに火事の可能性まであるからです。猫はなぜ電気コードを噛んでしまうのか?猫の心のうちを想像しつつ、噛む理由とその防止策についてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.歯がむずむずする

ヒモを噛む三毛子猫

子猫は生後2週間くらいから乳歯が、3ヵ月くらいで永久歯が生え始めます。

生え替わりが完了するのはおよそ7ヵ月齢。その間歯がむずむずするため、さまざまなものを噛みたくなるといわれます。

2.戦う相手にちょうどいい

イヤホンのにおいを嗅ぐキジトラ

子猫の歯のむずむず期は、外の世界を学ぶ時期でもあります。

においをかいで触って噛んで確かめるのは猫の学習法の基本です。そのとき電気コードのくねくね具合が楽しかったら、その後も遊び相手に選んでしまうのす。

3.歯触りが気に入っている

へそ天の猫と切れたコード

例えば噛んだときの感触がいいとか、断線させたときの衝撃が快感だとか、猫にとって何か楽しいツボがあるのでしょう。

そしていつかそれが一種の精神安定剤になるのかもしれません。そう考えると「留守番が寂しい・退屈だから噛む」というのも少し納得できそうです。

4.電気コードを噛むと構ってもらえる

ケーブルで遊ぶ白猫

もし猫が飼い主さんの目の前でわざと電気コードを噛むのなら、噛めば怒られる(=構ってもらえる)と学習しています。

さらに困るのは、飼い主さんの対応を見て「噛めば遊んでもらえる」と猫が勘違いしてしまったとき。そうなると猫は嬉しくて何度も噛む(=誘う)ようになっていきます。

電気事故の防止策

山ほどのコードと子猫

電気コードの存在をないことにする

1度ついたクセ矯正には時間がかかります。事故防止が最優先ですから、まずは物理的に噛めなくする方法を選びましょう。

例えば

  • 電気コードにカバーをする
  • ワイヤレスにしてコードの本数を減らす
  • 携帯電話の充電は高い所や箱の中で

など。

すぐに効果が薄れるしつけ用スプレーより、直接見たり触ったりできないよう工夫する方が確実です。

電気コードの感触を封じよう

猫の中には柔らかいコードカバーならカバーごと噛み切る強者がいます。カバーはできるだけ硬いもの、猫の口に入らない太いものを選びましょう。

また、プラスチックの感触が好きな猫は、それをなくすだけで噛まなくなることがあるようです。

『ねこちゃんホンポ』に出てくるある猫(リリィちゃん)は、電気コードを薄い布(バイアステープ)でくるんだだけでピタリと噛まなくなったとか。飼い主さんが愛猫の観察を続け、布ヒモに興味がないことを発見した結果の快挙でした。

まとめ

ケーブルをかむ子猫

猫が電気コードを噛むきっかけは、歯がむずがゆいなど子猫特有の生理現象にありそうです。

しかし最初は微笑ましかった成長の証しも、すぐに危険な遊びに変わります。

おかしな習慣にはしつけ直しが必要ですが、どんなクセもすぐには治りません。いつ感電するとも限りませんのでまずは物理的に電気コードに触れなくし、猫と家族の命を守りましょう。

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