いつもと何か違う…猫の不調サイン
猫は言葉で体調不良を訴えることができません。その代わり、いつもとは明らかに異なる行動が不調を教えてくれます。
これから紹介する5つの些細な行動は、猫の不調サインです。
1.食欲がない
食欲旺盛な猫の食欲が急に落ちた。これは、とても分かりやすい異変です。猫は食べることを大切にしているので、異変がないのに食べないということはあり得ません。
フードの変更や、急激な環境の変化がないのにも関わらず食べなくなってしまった場合は、他の行動にも注目してみてください。
2.急に遊ばなくなった
子猫や若い成猫が急に遊ばなくなるのは不自然です。怪我や体調が優れないために、じっと耐えている可能性があります。
歩き方に異常がないか、トイレや食事はできているかなども合わせて確認してください。
3.隠れてしまう
猫は狭い場所が好きですが、1日中隠れて出てこないということはないでしょう。住み慣れた家で、来客もないときにずっと隠れているのは異様です。
これもじっと耐えているときに見られる行動です。加えてぐったりしている様子があれば体調不良を疑いましょう。
4.水を飲まない、あるいは飲みすぎる
猫は砂漠で生活していた動物なので、元々積極的に水を飲む習慣がありません。体調が優れないと、ますます飲まなくなってしまうことがあります。
逆に落とし穴なのが、水を飲みすぎることです。「よく飲んで偉い!」と感心したくなりますが、頻繁に水を飲むのは腎臓病や糖尿病のサインでもあります。
とても些細なことですが、愛猫の水の飲み方に違和感を覚えたら何らかの不調があると思ってください。(部屋が暑いときは室温を調節しましょう)
5.スキンシップを極端に拒む
猫は、体のどこかに痛みを抱えているとスキンシップを拒みます。これは、痛い場所(弱っている部位)に触れられたくないからです。
ある特定の部位に触れられることを極端に嫌がる、体に触れようとすると威嚇するなどの行動が見られたら、怪我や病気を疑ってください。
猫に多い怪我や病気
猫に多い怪我や病気をいくつか挙げてみます。
低い場所からの転落
猫は、ジャンプも着地も得意だと思われがちです。確かにそうなのですが、降りることが苦手なので、棚や椅子などの低い場所からの落下では着地姿勢が整わないことがあります。
これが室内飼育に多い怪我のひとつです。足を負傷すると、不自然な歩行や足に触れられることを嫌がることがあります。
腎臓病や尿路結石
水をあまり飲まない習慣から、腎臓病や尿路結石は猫に多い病気になります。猫は体調不良を本能的に隠してしまうので、本当に具合が悪いとじっとして動かなくなります。
食欲がなくなり、遊びにも興味を示さなくなります。尿路結石では、頻繁にトイレに行くのに尿が出ず、痛みから悲鳴のような声を発することもあります。
丸1日排尿がなかった場合は、翌日に診察を受けるようにしてください。
異変があれば早めに診察を受けて!
猫の1日は人間の約4日分に相当します。もう少し様子を見ようと受診を躊躇するうちに、病状が進んでしまう可能性があるのです。
生活環境の変化がないのにも関わらず、急に不自然な行動を取り始めたら要注意です。早めに診察を受けるようにしてください。
まとめ
猫は元々繊細な動物です。フードの変更ひとつでも食欲がなくなってしまったり、季節の変わり目には何となく元気がないこともあります。
不調のサインとの見極めが難しいところですが、ポイントは「何もないときに違和感のある行動をとっている」ことです。
いつもと変わらない日常の中で、不調が疑わしい行動が見られたときは獣医さんに相談してみてください。猫は特に早期発見・早期治療が重要になります。