猫の性格はどう決まる?
猫の性格形成には、どのような要素が影響を与えるのでしょう。ここでは、性格形成において重要な5つの要素をご紹介いたします。
1.父猫の性格
猫の場合は遺伝の関係上、父猫の性格が子猫の性格形成に強く反映されることが分かっています。
お父さんがフレンドリーであれば、性格の核となる人格(猫格)が親しみやすい猫になります。逆に警戒心が強いと、疑い深く慎重な猫になります。
2.母猫の教育
基本的に猫の子育ては母猫のみで行います。(数匹のメス猫がグループを組んで、共同飼育することもあります)
独立するまでの約半年間、母猫は生きるためのスキルを教えます。その中で、人間との関わり方についても教育します。
人間に愛されてきた母猫は、人を信頼しても大丈夫だと伝えます。一方で、人に恐怖心を抱くような経験をしてきた母猫は、人の恐ろしさを強く教えこみます。
母猫が人をどう捉えるかによって、後天的に人への印象が作られていくのです。
3.社会化期の経験
生後2週から3ヶ月頃までの子猫は「社会化期」と呼ばれる重要な時期を過ごします。この時期は感受性が強く、ここで経験したことが将来を左右するといっても過言ではありません。
社会化期に多くの人と触れ合った猫は、自然と人に慣れていきます。いわゆる人懐っこい猫になるのです。
そして他の猫や、他種の動物との交流が盛んにあれば先住動物とも上手に付き合える猫に育ちます。
豊富な経験がその後の猫生に彩りを与え、豊かなものにしていくのです。
4.性別による違い
個体差はあるものの、性別による違いもあります。その特徴を挙げてみます。
オス猫は好奇心旺盛で遊び好きという性格を軸に、人に対しては甘えん坊な一面を見せてくれます。
メス猫はたくましく子育てをしなければならない分、自立した性格になることが多いでしょう。
人に対しては、ツンデレな印象が強くなります。ほどよい距離感を好み、気分によっては積極的に甘えます。
5.猫種による違い
純血種の場合は、猫種の特徴が反映されることがあります。ミックス猫の場合は、毛色による違いも若干ながらあるようです。
猫を迎えるうえで大切なこと
猫の性格形成に関わる要素について紹介してきました。それを踏まえたうえで、大切なことをいくつか紹介いたします。
猫はとにかく個性的
猫の最終的な性格は個体差が激しく、必ずしも特徴通りとは限りません。メス猫でも甘えっ子な猫もいますし、オス猫でも素直に甘えられない猫もいます。
家族に迎えた猫のありのままを受け入れてあげましょう。
保護猫の人慣れは大変!でも諦めないで
保護猫は、人という存在を受け入れるまでに時間がかかります。中には人を全く知らずに育った猫もいるので、より恐怖心が強くなることがあります。
でも、諦めないでください。焦らず、根気強く愛を伝えることで、少しずつですが人を信頼してくれる日がやってきます。
最初は威嚇されるでしょう。撫でさせてもくれないでしょう。ここでもやはり、ありのままを受け入れることが大切です。「見捨てられなかった」経験が、人への印象を変えていきます。
まとめ
猫の性格形成に関わる5つの要素を紹介しました。先天的(遺伝的)な部分は父猫の、後天的な部分は母猫の影響が強いようですね。
さらに幼少期の経験がとても重要であることが分かりました。実は、この時期に母猫と引き離されてしまうと情緒不安定になることがあるようです。惜しみない愛が大切なのですね。
ここで紹介したことは、あくまでも統計的に見た特徴に過ぎません。どのような性格であれ、家族に迎えた猫を愛してあげてください。