猫はなぜ高い場所に登りたいの?
猫は隙あらば高い場所に登ります。なぜ高い場所にこだわるのでしょうか?その理由をいくつかご紹介いたします。
安心するから
高い場所からは、周囲の動きを観察しやすくなります。状況を把握しやすくなることで、本能的に安心することができます。
優位に立てるから
猫社会には、物理的に上にいるほど優位で強いというルールが存在します。多頭飼育の場合は、立場が上の猫がより高い位置で寛いでいます。
同居のパートナーが人間だけであっても、有利な立場でいたいという欲求は変わりません。明確な主従関係はないものの、マイペースを尊重してほしいという気持ちは強いのでしょう。
快適な場所だから
高い場所では、誰にも邪魔されずに過ごすことができます。ひとりでのんびり過ごしたいときのお気に入りの場所になりやすいのです。
夏場は風通しが良く、冬場は適度に暖房があたり、外も観察できるという理想的な場所なのです。
猫は降りるのが苦手!?登るリスクとは?
猫は快適さを求めて高い場所へと登ります。しかし、降りるのが苦手という弱点を持っています。意外にも無計画のまま登り、降りられなくなるケースが多いのです。
また、中途半端な高さから飛び降りることで着地姿勢が待ち合わず、怪我をしてしまうことがあります。椅子やそれほど高さのない棚などは安全なようで要注意です。
事故や怪我を防ぐには?
高い場所に行きたいという欲求は、猫の本能によるものです。完全に禁止してしまえばストレスを抱えることになってしまいます。
そこで、猫の希望にそいながら転落事故や怪我を防ぐ方法を4つご紹介いたします。
1.滑らないタイプの絨毯を敷く
フローリングの場合は、低い棚からの着地点に滑らないタイプの絨毯を敷くと衝撃を和らげることができます。
2.障害物を置く
高すぎて危険な場所や、飼い主さんが降ろしにくい場所へは行けない工夫をすると良いでしょう。ダンボールや落ちてきても安全な障害物を置いて、禁止エリアを作ります。
3.棚から棚への飛び移りを防ぐ
猫はジャンプ力にも優れているため、少し距離がある棚から棚へも導線さえあれば簡単に飛び移ってしまいます。ここで怖いのは、ジャンプに失敗したときです。
怪我を防ぐためにも、敢えて導線を断つことが大切です。
4.積極的に登って良い場所を作る
禁止エリアを作る際は、逆に積極的に登っても良い場所を作りましょう。キャットタワーを置いたり、棚を階段のように昇降できる構造に工夫してみてください。
登れる場所があることで、危険な場所へは自然と行かなくなります。
まとめ
猫にとって高い場所は安らぎの空間です。ついでに観察もできて、そこで過ごす時間は楽しく刺激のあるものになります。見事なジャンプ力で登る姿も、魅力的ですよね。
その一方で、降りることが苦手という意外な弱点を持っています。それでも衝動的に登ってしまうので、対策が必要です。
対策をするうえで大切なことは「登ってはいけない場所」と「登っても良い場所」を分離することです。
そうすることで本能は満たされるので、心理的な負担なく安全に過ごすことができるでしょう。