1.発情
性成熟した猫は、発情期になると特有の行動をとります。その1つが「大きな声でよく鳴く」です。
大きな声で、普段とは違った鳴き方をするのでびっくりするかもしれません。鳴くことで自分をアピールしたり、繁殖のための相手を呼んだりしています。
発情期は大きな声で鳴く以外に、外へ出たがる、攻撃的になる、おしっこを後ろに飛ばしてマーキングするなど飼い主さんとしては困ってしまう行動が見られます。
発情期は年に数回あり、猫が激しく鳴くなどの行動は本能的なもので、しつけでやめさせることもできません。猫も繁殖できないことが大きなストレスとなります。
繁殖を希望しないのであれば、避妊去勢手術を受けさせることを考えた方がいいでしょう。
避妊去勢手術を受けると、鳴き続けるなどの発情期特有の行動を防げることや、精巣や卵巣などの病気の予防ができるというメリットがあります。
2.病気
ケガや病気の影響で激しく鳴く場合があります。ケガや体調不良であっても猫はそれを隠していつものように振る舞うことが多いですが、痛みがあると触られるのを嫌がって怒ることがあります。
病気では、例えば甲状腺機能亢進症になると、よく鳴く、食べているのに痩せる、攻撃的になるなどの症状が見られます。
また、猫も認知症になる場合があり、一点を見つめて鳴く、歩き回るなどの症状がみられます。激しく鳴き続けることが続いたり、それ以外にもいつもと違うと感じたら動物病院を受診しましょう。
3.運動不足
人と暮らしている猫は、飼い主さんが寝る時間帯に一緒に寝るようになることが多いです。しかし、夜中や早朝になると鳴き続けたり、部屋の中を走り回ったりしてしまうこともあります。
猫はもともと夜明けや夕暮れなど薄暗い時間帯に活動をする生き物なので仕方ないといえばそうなのかもしれませんが、日中寝て過ごすという生活でエネルギーを発散できていないことが原因の場合もあります。
深夜や早朝にそのエネルギーが湧いてきて、激しく鳴いたり走ったりしている猫もいるんです。
夕方や寝る前におもちゃを使って遊ぶようにしたり、キャットタワーやキャットステップで運動をしたりしてエネルギーを発散し、夜から朝は寝るというリズムを猫に覚えてもらいましょう。
4.ストレスや恐怖がある
猫が不安や寂しさなどのストレスを感じていて、落ち着かせるために鳴き続けることがあります。新入りペットが来た、引っ越し、家族の増減など環境が変わったことが原因として挙げられます。
家に迎えたばかりの子猫が、母猫や飼い主さんがそばにいない寂しさや不安を感じていたり、初めての環境で心細かったりして鳴き続けてしまうこともあります。
猫のにおいがついたもの、飼い主さんのにおいがついたものを使って、猫が安心できる場所を用意してあげましょう。
5.鳴いたら構ってもらえると覚えてしまった
猫が鳴いていたら「どうしたのかな?」と思って飼い主さんが猫を構うことがあると思います。すると猫は賢いので、鳴いたら飼い主さんに構ってもらえると学習してしまうことがあるんです。
ごはんの時間なのにごはんが出てこない、トイレが汚くて使えない、甘えたいなど猫にとって当然の要求はきちんと対応しなければなりませんが、夜中や早朝に起こされるのは困りますよね。
困った要求のときは心を鬼にして、徹底的に無視をしましょう。
まとめ
猫が激しく鳴き続けていると心配になってしまいますよね。
発情や病気の影響、エネルギーを発散できていない、ストレスがあることなどに注意が必要です。
病気の治療や生活環境、生活リズムの見直しなどをして対処しましょう。