猫の供養でできないこと
猫とのお別れの儀式、供養の方法にこれといった決まり事はありません。とはいえ、法律上してはいけないことがいくつかあります。
ここでは、『猫の供養でできないこと』をご紹介いたします。
1.遺体をそのまま安置し続ける
猫の遺体も、時間が経つにつれて腐敗が始まります。供養の方法を検討したり、準備のために自宅で安置することは可能ですが、永続的にというわけにはいきません。
できる限り室温を下げたうえで保冷剤を使用した場合、夏場なら1日~2日、冬場であれば3日~4日が限界です。
ドライアイスを2日に1回のペースで交換する方法では、夏場で4日~7日、冬場であれば7日~10日安置することが可能になります。
安置用の棺を使用した場合でも、1週間程度が目安になります。尚、腐敗の進行は体の状態によって早まる可能性があります。なるべく早いうちにお別れしなければなりません。
2.自分で火葬する
最近では猫も火葬するケースが増えてきています。しかし火葬業者を選択できないことも多く、中には劣悪な業者が存在することも事実です。
それならば、自分達で火葬することはできないのかと考える方もいらっしゃるかもしれません。それが、残念ながら法律違反になってしまいます。
たとえ動物の火葬目的であっても、野焼きとして扱われてしまいます。野焼きは法律上禁止となっているので、自分達の手で火葬することはできません。
3.公共の場に埋葬する
思い出の地や、眺めの良い場所に埋葬したいと考える方もいらっしゃるでしょう。これらが私有地であれば法律違反にはなりませんが、公共の場は違反になります。
つまり、自宅の庭(持ち家の一軒家に限る)に埋葬する分には問題ないということになります。ただし、後にも紹介するようなリスクを伴うので注意が必要です。
猫の供養はどのようにすればいいの?
最愛の猫が亡くなったという事実ですら悲しいのにも関わらず、初めてのことになると混乱してしまうことが多いでしょう。
そこで、猫の供養でできることをいくつかご紹介いたします。
自宅の庭に埋葬する
先ほども紹介したように、自らが所有する家の庭であれば埋葬が可能です。ただし、次のようなリスクを伴います。
- 将来引っ越さないとは限らない
- 野生動物によって掘り起こされることがある
- すぐに土に還るとは限らない
特に下2つのを回避するためには、ポイントがあります。
まずは穴を深く掘ります。最低でも1mは掘ってください。次に木綿や天然素材のタオルで遺体を包むようにします。土に石灰を入れると腐敗による有害物質を抑える効果があります。
埋葬後に土を被せる(埋め戻し)作業をする際は、こんもりと高く被せましょう。土に還る過程でへこみが出ることを防ぐためです。
尚、火葬した骨を埋葬した方がリスクを回避しやすくなります。目印をつけることも忘れないでください。
納骨堂や一緒に入れるお墓を探す
現在は動物の納骨堂や、動物を供養してくださる寺院も増えています。火葬後にそちらへ納骨するという手段もあるのです。
さらに、これまでは御法度とされてきた「一緒にお墓に入る」ということも、認めるお寺が出てきています。
費用なども含め、インターネットで検索してみると分かりやすいでしょう。
まとめ
猫が家族の一員という理解が深まった現代では、供養の形にも多様性が見られるようになってきました。数日間安置するための綺麗なセットがホームセンターで売られていたりします。
どのような方法であれ、飼い主さんやご家族の皆様が愛猫を思う気持ちが一番でしょう。くれぐれも法律に触れることだけは注意して控えるようにしてください。